ファーウェイ、AIを活用したソーラーソリューションを提供

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ICTインフラ設備とスマート端末のリーディングカンパニーとして30年以上にわたり蓄積されたノウハウを活かして、次々と新しい技術・機能を搭載したソーラーソリューションを提供するファーウェイ。昨今では、AIを活用したパワコンや蓄電池の開発が大きな注目を集めている。そんな同社が実現したイノベーションとは。

24時間CO2排出ゼロの『グリーンエナジー グリーンワールド』

デジタル情報技術を太陽光発電技術に融合させて、最先端のスマートソーラーソリューションを提供するファーウェイ。8月8日から10日の3日間にわたって中国の上海で開催された第14回 SNEC 2020 PV POWER EXPOでは、新たな設計理念『グリーンエナジー グリーンワールド』を発表した。この理念のもと、ICT・AIと太陽光発電技術を融合させた二大プロジェクトを推進している。

第14回 SNEC 2020 PV POWER EXPO

第14回 SNEC 2020 PV POWER EXPO

厳 剣峰(Jeff YAN)氏
厳 剣峰(Jeff YAN)氏

一つは「住宅向け24時間グリーン電気ソリューション」。スマートPV部 グローバルブランディングディレクターの厳 剣峰(Jeff YAN)氏は「昼間は太陽光発電で家庭内すべての機器の電気使用を満たし、余剰電力は蓄電池に充電。夜は蓄電池から放電し各種機器に電気を供給する仕組み。家庭内で24時間CO2排出ゼロのグリーン電力を使用することが可能になります」と話す。その手始めとなるのが、AFCI(アーク障害回路遮断機)。AIが搭載されており、ニューラルネットワークのアルゴリズムにより92を超えるアークの特徴を識別・分析。わずか0.5秒(業界標準は2.5秒)でアーク放電を検知・遮断し、火災のリスクを低減する。

二つ目のプロジェクトとなる「『X』ビッグブラックテック」では、AIの力を活用し太陽光発電と電力網接続、運営メンテナンスの再構築を図る。「ニューラルネットワークのAIラーニングとモデリングにより、直流システムを最適な状態にさせます。ストリングの最適化、設備の最適化、計画の最適化を通じて発電所の潜在力をフルに引き出し、発電量を1%以上アップします」と厳氏。

また、昨今では新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、太陽光発電所のオンライン監視や無人化をはじめとするスマート化がより一層重要視され、運営とメンテナンスの再構築が求められている。こうした課題をファーウェイの「スマートIVオンラインスキャン4.0」が解決する。業界最高レベルの性能を誇る同製品の検査・測定の正確度は95%以上。100MW規模の発電所では15分で検査・測定を行い、自動的にレポートが作成される。「分散型パワコンでは初めてデジタルTurbo技術を取り入れ、AIによる画像識別が可能になり人的操作によるミスを回避するとともに、作業時間も約86%短縮することができます」と厳氏は説明する。

【ファーウェイのソリューションについて】
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