テレ朝アナ再エネ取材に学ぶ 地域存続をかけた取り組みの鉄則とは

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2023年9月24日に放送されたテレビ朝日の特別番組「SDGsスペシャル『再エネ革命!ニッポンの挑戦』」の企画・取材を担当した同局の山口 豊アナウンサーに、番組の企画意図や取材して見えてきた再エネ開発の現状、課題、そしてメディアの役割などについて伺った。

番組をつくるきっかけは

そもそも、なぜ再エネの取材を始めたかというと、やっぱり気候変動に関心が向いていたんです。

原点をたどると、15年前の2008年当時、地球危機という特番がありまして、グリーンランドに行ったんです。そこでは、氷床がすごい勢いで溶けて巨大な湖になり、溶けだした水は滝のようになって氷床を突き破り数百m下の岩盤まで到達していました。あの現場を見たとき、大変なことだと思ったんです。当時から科学者たちは、地球温暖化の影響で、2100年には海面が約1m上昇すると予測していましたが、まだ遠い世界かなという気もしていたんです。でも、あの事実は衝撃でした。

2013年に、フィリピンのレイテ島がスーパー台風ハイエンの直撃を受けて、高潮で6000人ぐらいの方々が亡くなった現場にも行きました。

2015年には海面上昇で年に1回、島全部が1mくらい海水に浸かってしまうという太平洋のマーシャル諸島の取材をしました。そのときに、島の案内人の若者から「この島でこんな災害が起きていることを、皆さんはどう考えていますか」「私たちがどうしたらいいか、皆さんに考えてもらいたい」っていわれて。私はそれに返す言葉がなかったんです。

つまり、気候変動は人為的なもので、我々先進国が出しているCO2で海面が上昇している。自分の日常の暮らしとグリーンランドと南の島で起きている災害が結びついた瞬間でした。

SDGsスペシャル「再エネ革命!ニッポンの挑戦」
SDGsスペシャル「再エネ革命!ニッポンの挑戦」
テレビ朝日 アナウンサー 山口 豊氏

「報道ステーション」でも自然災害の現場をたくさん取材されて、いかがでしたか

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