EUの風力発電市場、重点テーマは「サプライチェーン強化」(前編)
洋上風力をけん引する国、デンマーク
デンマークは今から30年以上前の1991年に、洋上風車11基を設置し、商業用洋上風力発電(4.95MW)を開始した世界で最初の国であり、数十年にわたって風力産業の発展をけん引してきました。
洋上風力発電サイトはすでに15カ所、総設備容量は2307MW(2022年)に及び、国内の電力総消費量の46%以上が風力発電で賄われています。
現在、VestasやSiemens Gamesaなどのデンマークのメーカーと多くの部品供給業者により、世界中の風力タービンの大部分が生産されています。同国には、長年に渡る洋上風力の開発・建設・運用、O&Mの経験で培った豊富な人材とノウハウ、データが蓄積されており、日本の洋上風力開発にとって有益な情報源です。