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鬼怒川の自然堤防掘削、国土交通省が経緯を公表 「問題ないとは言ってない」

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鬼怒川の自然堤防掘削、国土交通省が経緯を公表 「問題ないとは言ってない」

記録的豪雨により茨城県常総市若宮戸地区で鬼怒川が氾濫した原因のひとつと指摘されている「太陽光発電事業者による自然堤防の掘削」について、国土交通省は、この事業者に堤防を削らないように申し入れるとともに、掘削後は土のうを設置するなどの対応を行っていたと発表した。

鬼怒川左岸25.35キロ付近の同地区では、堤防が築かれていない無堤部が約1キロにわたり存在しており、通称「十一面山」と呼ばれる丘陵部が自然の堤防の役目を果たしていた。鬼怒川の氾濫では、事業者がソーラーパネルを設置するために、この自然堤防を掘削したことが問題視されている。

この掘削について、「国土交通省が問題ないと回答していた、または黙認していた」と報じられていることを受けて、国土交通省関東地方整備局は、事実と異なる点があると反論した。同省は以下のように説明している。

鬼怒川左岸の自然堤防(同省では「いわゆる自然堤防」としている)がある周辺には、2事業者(A、B)がソーラーパネルを設置している。同省によると、これらのソーラーパネルが設置された場所は、河川法の適用範囲外の民有地に設置されており、河川管理者として行為規制に関する権限はない。

同省は、2014年3月に事業者Bがソーラーパネルの設置工事のため、「いわゆる自然堤防」の掘削を始めていることを把握した。地区住民・常総市から、浸水被害への懸念から工事を中止させるようにとの要望を受け、4月に事業者Bと面会。その際、事業者に対し、「当該地が堤防のない箇所であり、洪水時には浸水するおそれがあること」を直接伝え、常総市とともに「現地盤の高さで残すことができないか」と強く申し入れたが、合意に至らなかった。

そのため、「いわゆる自然堤防」が掘削される前の最も低い箇所と同程度の高さを確保するための緊急的な措置として、当該事業者の土地を借地し、大型土のうを設置することについて、5月に事業者Bと協議を開始。事業者の了承を得た上で、7月初旬にソーラーパネルの前面へ土のうの設置を完了した。

日付 主な経緯
H26.3.12

地区住民から、「通称十一面山でソーラーパネルの基礎工事で掘削している。この行為は堤防を切っていることと同じ。国土交通省で止めるよう動いて欲しい。」との要望。河川管理者は河川区域内の行為しか制限できない旨回答。

H26.3.19

地区住民から「堤防の代わりになっていた砂をとってしまうと、堤防が無くなるのと同じ。規制できないなら国土交通省で、堤防を造って欲しい。」との電話。

H26.3.28

地区住民からの要望を受けた常総市の職員が鎌庭出張所に来所。「出水時に心配なのでなんとかしてほしい」と要望。河川区域外のため法的指導はできないが、出水時の対応については 検討する旨回答。(この間、常総市と本件の対応を協議)

  • 河川法以外の関係法令等で市が対応できることは無いか
  • 洪水対応のためできることはないか
  • 対応は、下館河川事務所と常総市が連携を図りながら行う
H26.4.10

下館河川事務所と常総市で事業者Bに面会し「地盤高を下げると洪水時に浸水する恐れがあるので、現地盤の高さで残すことが出来ないか」と強く申し入れるも合意にいたらず。

H26.5.1

事業者Bの敷地内への大型土のう設置の可否を打診、ソーラーパネルの前面への設置について了承を得る。

H26.7.3

大型土のう設置完了

※本資料は一部聞き取り結果も含まれているため、今後の調査の進展により変更することがある。

【参考】
国土交通省 - 鬼怒川左岸25.35キロ付近(常総市若宮戸地先)に係る報道について

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