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2050年、気候変動で世界の食糧状況はどうなるか WFPなど「未来予想図」発表

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2050年、気候変動で世界の食糧状況はどうなるか WFPなど「未来予想図」発表

国連の食糧支援機関WFPと英国気象局ハドレーセンターは、温室効果ガスの削減や、気候変動に対する適応策に取り組んだ度合いに応じて、世界の「2050年代」「2080年代」における食糧状況がどのように変化するかを地図上で示す未来予想図を発表した。

これによると、温室効果ガスの排出レベルを低く抑え、適応策に積極的に取り組めば食糧事情の悪化を防ぐことができるが、排出レベルが高いままで適応策も取られない場合は、世界の飢餓状況が悪化する見込み。

今回両者が発表したのは「世界の食糧不安と気候変動に対する脆弱性マップ」。地図上では、「温室効果ガスの排出レベル」と、「気候変動への適応策の取組み度合い」をそれぞれ3段階から選択できる。すると、現在の状況に加え、その条件における世界の「2050年代」「2080年代」の食糧状況の予想を色分けで示した地図が表示される。

この予想図は国連WFPとハドレーセンターの5年間におよぶ合同研究の結果、作成された。研究でわかった主な点は以下のとおり。

  • 気候を原因とする食糧不安(脆弱性)が最も高いのは、サハラ砂漠以南のアフリカ。アジアの大部分は中程度の脆弱性で、中南米の脆弱性は低レベルである。
  • これより以前に排出された温室効果ガスの影響が遅れて現れるため、排出レベルの高低に関わらず、2050年代までは世界の多くの人々が食糧不安に直面する。しかし、その悪影響は適応策を推進することで打ち消すこともできる。
  • 持続性のある排出削減策を速やかに実現できれば、食糧不安は悪化にストップがかかり、2050年代以降、横ばいとなる。さらに適応策を推し進めれば、今日の食糧状況よりも良い状態にすることも可能である。
  • しかし、排出量が増え続ければ、食糧不安は2050年代以降も悪化を続ける。適応策の推進で状況の悪化をいくぶんか食い止めることもできるが、2080年代の食糧情況は今日よりも悪化の見込み。

自然災害は飢餓をまねく大きな要因であり、また、災害により最も大きな影響を受けるのは、貧困や飢餓に苦しむ人々であると指摘している。

国連WFP(World Found Programme)は、飢餓のない世界を目指して活動する国連の食糧支援機関。戦争や内戦、自然災害などの緊急事態が発生した時には、必要とされる場所に食糧を配給して、被害にあった人々を支援している。

【参考】
国連WFP - 温暖化対策が世界の飢餓に影響 世界の食糧事情 2080年代までの未来予想図発表

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