> > 2015年度のエネルギー白書、閣議決定 エネルギー業界の最新動向がわかる

2015年度のエネルギー白書、閣議決定 エネルギー業界の最新動向がわかる

記事を保存
2015年度のエネルギー白書、閣議決定 エネルギー業界の最新動向がわかる

政府は17日、エネルギー政策基本法に基づき、エネルギーに関して講じた施策の概況等について、国会に提出する報告書「平成27年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書)」を閣議決定した。

本年の白書のテーマは「原油安局面における、将来を見据えたエネルギー安全保障の在り方」。2015年7月の長期エネルギー需給見通し策定後のパリ協定合意や電力小売りの全面自由化等の大きな変化を踏まえ、エネルギーを巡る状況と主な対策について紹介している。この他、例年同様、エネルギー需給動向や前年度(平成27年度)に講じた施策の概況についても記述している。

エネルギーを巡る状況と主な対策の概要は下記の通り。

(1)原油安時代におけるエネルギー安全保障への寄与

上流開発への投資促進のためのリスクマネー供給

低油価を受け、世界の石油・ガス開発投資は2割減(年間投資額が15兆円減少)。新規の探鉱・開発への着手が滞る可能性。G7(主要7カ国)などの場を通じて、世界と協調した投資により、世界経済および資源供給の安定化を図ることが必要。

原油価格変動リスクに対応するためのLNG市場の構築

今後、中長的には原油価格の上昇が見込まれる中、LNGを安定的かつ合理的価格で調達する環境整備が必要。具体的には、原油価格に連動するのではなく、LNG需給を反映したLNG価格指標に基づき、スポット取引や先物取引がなされる環境を、産ガス国や他のLNG消費国等と連携しながら、整備していく必要がある。

省エネ制度やインフラの輸出による新興国への貢献 など

国・地域ごとの制度の熟度やエネルギー需給特性に対応して、日本の省エネ制度輸出等を行っていく。エネルギー供給インフラのみならず、エネルギー需要側に関する日本の優れた技術を海外に展開していく。

(2)原子力政策のあり方

原子力被災者支援

避難指示解除に向けた環境整備を加速し、浜通りに廃炉やロボットなどの先端技術を中核にした新たな産業をつくるイノベーション・コースト構想の推進など、地域再生に向けた取組みを進める。

福島新エネ社会構想

復興の柱として、福島を「再生可能エネルギー先駆けの地」とするべく取組みを推進。再エネの最大限の導入拡大を図るとともに、再エネから水素を「作り」、「貯め・運び」、「使う」、未来の新エネルギー社会実現に向けたモデルを福島で創出することを目指した「福島新エネ社会構想」を2016年夏頃までに策定する。

原子力政策に対する社会の信頼を高めるための取組 など

福島の教訓を踏まえ、原子力政策に対する社会的信頼を高めていくため、総合的な政策対応を進めていく。

(3)パリ協定を踏まえたエネルギー政策の変革

エネルギーミックス実現による排出量原単位大幅改善への挑戦

すべての主要国が参加するパリ協定が合意。各国が温室効果ガスの排出削減目標を宣言した。日本は、欧米と比べても野心的な「2030年度に2013年比で26%減らす目標」を宣言。世界最高水準の原単位(0.16kg/米ドル)へ挑戦する。

環境制約と成長の両立を実現するエネルギー政策 ~エネルギー革新戦略~

気候変動問題を真に解決するためには、「持続的に」取り組む必要があり、経済成長との両立が不可欠。両立の鍵は、(1)徹底した省エネ、(2)再エネの拡大、(3)新たなエネルギーシステム構築に向けたエネルギー投資の拡大とそれによる効率改善。このため、省エネや再エネをはじめとする分野の関連制度を一体的に整備する「エネルギー革新戦略」を策定・実行。

電力分野の新たな仕組み ~電力分野の革新~

電力自由化の下においても新規参入と投資を促しつつ、CO2削減目標も同時に達成していくため、電力業界の自主的枠組みを後押しするための制度整備(省エネ法、高度化法など)を実施。加えて更なる火力発電の効率化を推進し、また再エネについては、CO2の排出が少ない電源の価値が適切に評価され、その価値が市場で取引されるような環境整備を行っていく。こうした総合的な取組により、GDP600兆円の実現とCO2削減を両立する。

【参考】
経済産業省 - 平成27年度エネルギー白書が閣議決定されました

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.