サッポロビール、気候変動への「適応」に大麦新品種で対応へ 実用化へ目指す

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サッポロビール(東京都渋谷区)は4月5日、気候変動にともなう降雨量増加への耐性と、麦芽成分のバランスを向上させる性質を併せ持つ大麦を、世界で初めて(同社調べ)発見したと発表した。この大麦は麦芽の製造期間短縮によりCO2排出量を削減できる可能性もあり、今後、気候変動に適応する大麦新品種として開発と検証を進め、実用化を目指す。

同大麦の発見について、3月20日から21日にかけて開催された日本育種学会第141回講演会で発表した。地球温暖化により降雨量の変化が懸念されているが、大麦は収穫時期の降雨により穂発芽(収穫前の種子が穂に実った状態のまま畑で発芽してしまう現象)することがあり、穂発芽した種子は麦芽の原料として使用できない場合があるという。また、一般的に穂発芽耐性が強い大麦は、発芽の過程で溶けと言われる種子貯蔵物質(澱粉や蛋白質など)の分解が進みにくく、麦芽品質が低下するという課題があった。

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