環境 新製品:大規模ビル・工場向け省エネ型 電気式冷暖房システム/空研工業

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ヒートポンプとヒーティングタワーを固定した新設計
イニシャルコストを30%削減

空研工業と中部電力は、「大規模ビル・工場向け省エネ型電気式冷暖房システム」を共同開発した。
新システムの目玉は高効率の専用水冷式ヒートポンプとヒーティングタワーの組み合せを固定したシステムであるという点だ。その結果、高い省エネルギー性、低コスト、利便性、省スペースを実現した新システムとなった。
大規模ビルや工場の冷暖房システムでは、これまで事例ごとにヒートポンプとヒーティングタワーを個別設計していた。そのため、設計や設置施工費用が割高となっていた。これまで両社には、イニシャルコストを下げてほしいという顧客からの要望が多数寄せられており、新システム開発のきっかけとなった。

ヒーティングタワー

専用水冷式ヒートポンプ


新システムでは、まず、ヒートポンプとヒーティングタワーの組み合せを固定して個別設計をなくすことで、イニシャルコストを約30%カットした。さらに、ヒートポンプに高効率の専用水冷式ヒートポンプを選択して、ガス式に比べて約30%の省エネ、CO2削減を達成。ランニングコストも年間20%安くなった(*)。

もともと熱交換の媒体として水を用いる水冷式ヒートポンプは、空冷式のヒートポンプに比べて安価で高効率。新システムでは、その水冷式ヒートポンプに改良を加え、冷房と暖房の切り替え操作をスイッチ一つでできるようにして利便性を高めた。また、ヒーティングタワーの設計を見直すことで、限られた設置面積での冷暖房能力を従来比1.5倍に高めた。その結果、ヒーティングタワーの冷暖房能力あたりの設置面積を33%削減できた。
新システムはこの7月から空研工業が販売を開始する。

*空調面積15,000m2の事務所ビルを想定。新システムとガス吸収式システムを、年間平日240日運転した場合。気象条件は名古屋の月別平均外気温、外気湿度を参考。また、料金は平成21年度4月現在の単価で、電力は中部電力(高圧業務用電力FRプラン)、ガスは東邦ガス(空調夏期契約1種)で計算。

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