環境 新製品:スラッジ(油泥や汚泥)の燃料リサイクル/千葉オイレッシュ

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廃塗料のスラッジを原料としたSRF燃料
独自の技術でリサイクル率向上を支援

千葉オイレッシュは、廃塗料などに含まれるスラッジ(油泥や汚泥)を燃料として活用するリサイクル技術を完成した。新技術で開発されたリサイクル燃料は「SRF(スラリー・リサイクル・フュール = サーフ)燃料」。

スラッジ(油泥や汚泥)の燃料リサイクル

同社では、リサイクル率をアップさせようと、数年前からリサイクルできずに焼却処分していたものに着目。約3年前に、廃油の中でもリサイクルに向かない粗悪なものに、添加物と水を加えて再生した「ブレンド燃料」を開発し、セメントメーカー、石灰メーカー、鉄鋼メーカーなどを中心に販売してきた。

サーフ燃料の原料となる廃塗料のスラッジは固形や半固形の状態。約5000万円を投じて導入した混合設備で、油圧ショベルを使い、そのスラッジにブレンド燃料を混合して分離しにくいスラリー状に練り上げる。

ポイントは添加するブレンド燃料に3割ほどの水が加えられている点。千葉オイレッシュの野村進一社長は、「水を加える分、100%オイルの燃料に比べて熱量が小さくなり、CO2の発生量や窒素化合物の排出量が減少する」と言う。
今、多くの企業がCO2削減に真剣に取り組んでいる。野村社長は、「ブレンド燃料やサーフ燃料は、そういうユーザーとともに育ててきた燃料。リサイクルは作り手と使い手の意識がマッチングすることが重要だと実感している」と話す。

同社では、70%のリサイクル率を85%以上に上げることを目標に、今後もさまざまな廃棄物に対応できるリサイクル技術の開発に取り組んでいく方針だ。

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