電力自由化も見据え、創・蓄・省の最適提案 (3ページ目)

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オムロン 太陽光発電用ハイブリッド蓄電システム 全体構成イメージ

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”エナジーインテリジェントゲートウェイ”については、機能の進化ポイントとして「簡単設置」「クラウド接続」「スマートハウス対応」の三つを挙げた。「クラウドへの接続で、遠隔見える化や保守サービスの展開、電力小売りに必要な発電・需要予測とデマンドレスポンス制御に向けた情報のゲートウェイ機能を担っていきます」と立石氏。”エナジーインテリジェントゲートウェイ”は簡単に設置できることも大きな特長だ。

これはシステムの設置時に現場では電気系だけでなく通信系の施工が必要なことを踏まえた対応で、汎用ルータとの接続設定を簡易に行えるように工夫することで、電気系施工業者だけでも設置ができるようにする。「住宅・低圧市場は今後の成長市場であり、日本における太陽光、蓄電をはじめとするエネルギー関連市場を牽引するドライバーになるでしょう。当社が得意とするこの市場において、今後もしっかりと足場を固めていきたい」と立石氏。

また、電力小売自由化に伴い参入が増える市場に対し、「FIT優遇終了後にエンドユーザーから買取価格+αの価格で電力を買取りするビジネスや、蓄電と組み合わせることで新電力における電力の需給を調整するビジネスなどに貢献する製品の提供を検討しています」と自由化後の新しいビジネスモデルを視野に入れた布石もしっかり打っている。

「個から小さな単位を積み上げて群の大きなところまでアジャストできること、トータルで様々な制御に対応できることにより、事業パートナーの皆さんがこれからのエネルギー関連市場において提供したいと考えている多様なビジネスを後押しできると考えています」。

発電パフォーマンス最大化への対応も怠りなく

既設の太陽光発電システムについては「設置後の発電システムの発電パフォーマンスを維持・高めることで、得られるリターンをいかに最大化できるかが将来に向けた大きなテーマ」と立石氏。

常時太陽光発電システムの発電・稼働状況をモニタリングする遠隔保守サービス「ソラモニ」に加え、「オムロンが強みを持つセンシング&コントロールを活用し、遠隔で発電システムのどの箇所で問題が起きているのかを検知する機能を追求していきます。必要に応じて、オムロンフィールドエンジニアリングで提供する全国140の拠点から現場に駆けつけ障害復旧を行うサービスを組み合わせることによりリカバリータイムをより短くすることができ、発電ロスを抑えるとともにメンテナンスコストを最小限に抑えることができます」と話す。

また「太陽光発電の直流ラインに設置して発電効率を向上させる機器や、直流ラインの故障やトラブルを検知し、いち早くメンテナンスサービスを実施することで太陽光発電システム全体としての発電パフォーマンスを維持・最大化する製品を提供することにも今後取り組んでゆきたい。」と、あらゆる課題にソリューションを提示し市場を先導する。

強みの創エネに蓄エネ・省エネ(エネマネ)を組み合わせたエネルギートータルソリューションを展開するだけでなく、再生可能エネルギーの長期安全・安定稼働や電力小売全面自由化の際に肝となるエネルギーの需給バランスへの対応までも見据える構えだ。

お問い合わせ
オムロン株式会社 環境事業本部
〒600-8530 京都市下京区塩小路通堀川東入
http://www.omron.co.jp/energy-innovation/

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