なぜいま「脱炭素経営」なのか エネルギー効率改善の新たな価値とは(前編)

  • 印刷
  • 共有

脱炭素経営を取り巻く世界的な状況とその中で進められているエネルギー効率改善、エネルギーの効率的な利用の意義について、東京大学 未来ビジョン研究センター 教授 高村ゆかり氏に聞いた。前編ではエネルギーの効率的な利用に取り組むべき背景として、異常気象による自然災害の激甚化やこれを受けた世界の脱炭素化に向けた動向などについて解説する。

気候変動が起こした豪雨と台風

024643-2

2018年、2019年と、日本でも豪雨や台風、熱波といった異常気象による非常に大きな自然災害が発生した。「気候科学の進展により、気候変動(温暖化)がこうした異常気象に寄与していることがわかってきました。気象庁の気象研究所からも、西日本豪雨は人間の活動から排出した二酸化炭素の影響が降水量を6〜7%程度押し上げた、7月の猛暑は気候変動なしには起こりえなかったという研究結果が出されています」と高村氏は話す。

続きは有料会員登録後にお読みいただけます。

  • オンラインでは実務に直結する有益なオリジナル記事を掲載
  • 登録月(購入日~月末)は無料サービス
  • 環境設備の導入・営業に役立つ「補助金情報検索システム」も利用可能
  • 本誌「環境ビジネス」の電子ブックも読み放題
月額
1,300円(税込)
年額
15,600円(税込)

関連記事