農業法人・サラダボウル、資源循環で目指す農業の新しいカタチとは
トマトやレタスの大規模農園を経営するサラダボウルが、山梨県の補助金を活用し、トマトの葉を破砕・減容するシステムを導入。北杜市が堆肥化し農家へ配布する計画だ。地域を挙げてサーキュラーエコノミーを目指す取り組みについて、経営企画室の森成徳氏と農場長の志田智史氏に話を聞いた。

環境経営を前提に農業を営む
サラダボウルは、山梨県に本社を構え、全国で大規模な農園を経営する農業法人グループだ。「農業の新しいカタチを創る」という経営理念に基づき、高度な統合環境制御システムを活用しトマトやレタスなどの野菜を栽培する。環境に配慮した経営に取り組んでいるが、経営企画室の森成徳氏は、その背景について「農業は自然環境と深く関わっているので、環境経営を行うことが当然だという前提です。環境に配慮した取り組みそのものが、当社の事業価値につながると捉えています」と話す。グリーンであるというイメージが強い農業だが、農林業によるCO2排出量は世界全体の約4分の1を占めるという。排出源としてよく知られているのは畜産業における家畜の呼吸などだが、ほかにも、農産物を栽培する温室を温める際の燃料の使用や、輸送時のトラックによるものなどが挙げられる。「生き物を取り扱う産業分野が大きなCO2排出源であるという現状について、当社としても理解を深めるべきだと考えています。また、SDGsという社会的な要請の高まりもあり、近年は環境経営をより強化する重要性を感じています」と森氏は説明する。
続きは有料会員になるか、この記事の購入後にお読みいただけます。
- 1
- 2