東京ガス「CO2ネット・ゼロ」への挑戦 資金調達のポイントは?(後編)
東京ガスの「CO2ネット・ゼロ」への移行に向けた具体的な取り組みと多様な資金調達方法について、同社執行役員で水素CM技術戦略部長の矢加部久孝氏、経理部部長の曽我 豪氏にインタビューした。後編では、トランジションボンドで調達する資金の使途として選定した3つのプロジェクトや、投資家などからの理解を得ることに苦労したという「削減貢献」の考え方などについて聞いた。(前編はこちら)
「トランジションボンド」でロードマップ実現を加速

同社はトランジションボンドで調達する資金の使途として、プロジェクトを3つ選定したという。
1つ目の「新居浜LNGプロジェクト」は、集積する工場や発電所の原燃料をCO2排出係数の少ない天然ガスに変えるプロジェクト。設備の入れ替えだけでなく新規LNG基地の設置、供給インフラの構築にも取り組む。これにより現時点で年間26.6万トンのCO2排出量が削減できる見込みだ。中長期的にはメタネーションや水素、アンモニアなどの設備導入も視野に入れており、2030年以降も活用できる設備へと開発を進めていくという。
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