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3.11後に需要が拡大、2020年のEMS市場は11年比2.3倍に

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総合マーケティング会社の富士経済は、国内パワーネットワーク関連場市場を調査した結果を発表した。2020年のEMS(エネルギー管理体制)分野の市場は11年比で227.7%に拡大し、1421億円となる見込み。

本調査では、創電・発電分野を除く、社会インフラ分野では公共電力系統の配電・蓄電・充電などの社会インフラ(20品目)について、需要家分野では家庭、ビル、店舗、工場で使用される主要機器(20品目)について、動向等取りまとめた。

需要家分野の市場は、2011年の6314億円から2020年には2011年比152%の9577億円となる見込み。社会インフラ分野の市場は、2011年の3228億円から、2020年には2011年比172%、5546億円となる見込み。最大規模の受変電設備領域では、産業用太陽光発電パワーコンディショナが市場をけん引すると予測する。スマートメータをはじめとするAMI(スマートメータによる高度自動検針インフラ)領域や蓄電池領域も2012年以降徐々に市場が立ち上がると見通し。

2011年は、大震災を契機に、原子力発電停止と電力需給逼迫によって、エネルギーの創出と活用の根本的見直し、それに伴うパワーネットワークの見直し・再編が急務となった。日本のEMSを分散電源と系統電力を連携してスマートグリッド(ICTを活用して電力需給を自動調整し、省エネとコスト削減及び信頼性と透明性の向上させる電力網)やデマンドレスポンス(電力消費を低減したり他の需要家に余剰電力を供給するシステム)を導入した体制に再構築しようとしている。

一般家庭には、スマートメータの普及を前倒しし、時間帯別料金によるデマンドレスポンスを導入される可能性が高まっている。ハウスメーカーは、太陽光発電、EV、蓄電池を取り入れたスマートハウスの展開を本格化しており、市場は一気に活性化していくと予測する。

産業界は2012年以降も厳しい電力事情が続く。非住宅向け太陽光発電の全量買取制度が実施、省エネ法の改正が検討されており、創エネ、蓄エネによるピークカット・ピークシフト取組みが活発化。これらの取組みに向けて、パワーネットワーク市場では技術開発・製品化が活発化しており、創エネ、蓄エネ、電気自動車(EV)充電といったコア機器のEMS制御、エネルギー・ハーベスティング(環境発電:自然界のエネルギーを活用した発電)や非接触給電などの新技術の確立の動きが活発化すると予測する。また、HEMS・BEMSや、定置型リチウムイオン電池に対する補助金支給が第三次補正予算に盛り込まれ、スマートメータとHEMSの通信規格も2011年度中に統一される。

注目市場として、「EMS市場(HEMS、BEMS/FENS/SENS、構内用電力測定器、デマンド監視装置、スマートサーモスタット)」「通信関連分野(PLCモジュール、Zigbeeモジュール、Poe関連機器)」「スマート家電(エアコン、床暖房、電気錠)」「柱上変圧器(6.6KVから家庭用に降圧する電柱上の変圧器)」「超電導ケーブル」をあげる。

2011年のEMS市場は前年比112%の624億円、2015年は912億円、2020年は11年比227.7%の1421億円となる見通し。スマート家電は、HEMSが本格化すれば、家庭内に設置される家電製品はネットワーク化が必須となり、2015年を目途に増加し、スマート化が本格化すると予測する。2020年の市場は、11年比116.4%の4962億円となる見通し。柱上変圧器は、太陽光発電に伴う逆潮流による電圧上昇対策から110万ヵ所の新設が必要との試算もある。2020年は11年比で129.8%の580億円になると予測する。超電導ケーブルは、13年以降、大規模工場内の送電設備として敷設が進むため、15年ころより本格的に市場が形成されるとみている。

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