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30年EV世界市場、12年比196倍でHV、PHVを上回ると予測

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総合マーケティング会社の富士経済は、次世代自動車、エコカー(環境対応車)として注目されるハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)の世界市場を調査した結果を発表した。2030年のEV世界市場は、12年比196.3倍の1374万台となる見通し。国・地域別にみると、日本と欧州はEVが優勢で、走行距離長い北米はHVとPHVが優位、中国のHV市場は北米を上回ると予測する。

EVは2012年予測が7万台、2030年予測が前述の1374万台(12年比196.3倍)。EVは、現状ではリチウムイオン電池のコスト高、充電時間の長さ、走行可能距離の短さが課題となっている。当面は限られた距離の走行が中心用途と考えられる。2013年頃には各社が市場参入を予定しており、充電インフラの整備が進んでいる欧州を中心に市場が拡大していく見通し。車両価格の低下と充電インフラの拡充が徐々に進み、2025年頃には電池性能の向上・技術の革新と走行可能距離の改善、そして、リチウムイオン電池の単価低下(現状の60~100円/Whから20円/Wh)が実現すると想定し、2030年にはHV、PHVを上回る市場規模になると予測する。

HVは2012年予測が138万台で、2030年予測が1187万台(12年比8.6倍)。2012年、2013年に各社が新型車種の投入を予定しており、先進国を中心に市場は順調に拡大していく見通し。しかし、メーカーはエコカーの主軸をHVから燃費性能がさらに上回るPHVへ注力をシフトしていく方向にある。また、米国の排ガス規制への対応やHV自体の技術的限界等もあり、中長期的には、PHVやEVに需要を奪われ、2030年の市場はEVを下回ると予測する。

PHVは2012年予測が5万台、2030年予測が1034万台(12年比206.8倍)。PHVは2015年頃から量産化が進み、市場が本格的に拡大していく見通し。EV時代に向かう布石として、PHVの市場拡大によって電池のコストダウンを一層進め、充電インフラの整備を図ることも考えられている。このため、PHVはHVとEVの中間的な位置付けになるとみているが、北米など長距離の運転を要する地域ではEVより需要が高く、市場の拡大を牽引していくと予測する。

2030年の各国・地域別動向予測によると、日本はEVが191万台、PHVが121万台、HVが60万台となる見通し。EVは2025年に100万台超の市場となり、2030年にはHV、PHVを上回り200万台に迫ると予測する。HV世界市場において、日本は2014年までトップの構成比を占めるが、国内における自動車総販売台数の大幅な増加は期待しにくいことから、2015年には北米市場に、2020年には欧州市場に追い付かれると予測する。またHVは、徐々にPHVやEVへシフトし、2020年以降は市場が縮小していくとみている。PHVは量産化が進む2015年頃から市場が本格的に立ち上がり、急速に拡大し、2025年にはHVを上回る規模になると見通し。しかし、2030年には急台頭するEVにエコカーの主流の座を奪われると予測する。

2030年の北米市場は、HVが382万台、PHVが306万台、EVが261万台となる見通し。HVは2015年に日本市場を上回り、2020年、2025年は世界で最大規模の市場になるが、2030年にはPHVやEVへシフトし、HVは減少すると予測する。PHVも、米国連邦政府のPHV普及策やカリフォルニア州のZEV(ZeroEmissionVehicle)規制への対応などが追い風となり、2015年以降に急成長し、世界市場を牽引していく見通し。

2030年の欧州市場は、EVが482万台、PHVが221万台、HVが135万台となる見通し。欧州は充電インフラの整備が進んでいることや、家庭用電源の電圧が200Vであることなど、EVが普及しやすい市場環境にある。2030年にはEVがPHVの2倍以上、HVの3倍以上の市場規模になると予測する。EVの世界市場においては欧州が最大規模となる見通し。

2030年の中国市場は、HVが396万台、EVが324万台、PHVが281万台となる見通し。外資系メーカーの販売攻勢やローカルメーカーの本格参入が想定される2015年頃から、中国におけるエコカーの展開が本格化していく。自動車市場全体に占めるエコカーの構成比は先進国に比べて低いものの、圧倒的な人口規模から巨大市場となり、2030年にはHVが北米市場を上回ると予測する。また、PHVでは首位の北米市場、EVでは同じく首位の欧州市場に次ぐ規模とそれぞれ予測する。

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