関西電力 ニッパヤシによるバイオエタノール製造の技術開発に着手

  • 印刷
  • 共有

関西電力は、グループ会社の環境総合テクノス(KANSO)及び京都大学と共同で、ヤシ科のニッパヤシを荒廃したマングローブに植林する技術と、その樹液をエタノール化する技術の開発に着手すると発表した。タイでは、エビの養殖池として天然のマングローブ林が伐採されて荒廃し、CO2吸収源の減少や地域の生態系の破壊等が問題となっている。今回の研究では、荒廃した試験地にニッパヤシを植林し、生長データを収集するとともに、サトウキビからエタノールを製造する工場で、ニッパヤシの樹液からバイオエタノールが製造できるかを検証する。さらに、植林やバイオエタノール製造にかかわる費用やバイオエタノールの需要動向などをもとに事業性の評価を行う。研究期間は、平成22年度から平成24年度までの3年間。

ニッパヤシは、マングローブの1種で、樹液にはサトウキビと同様の約14%の糖分が含まれている。今回の技術開発により、エビの養殖池跡地の荒廃地をCO2固定能力が高いマングローブ林への修復と、樹液からガソリンの代替燃料となるバイオエタノールの製造を目指す。対象となる荒廃地は約20万haと推定されており、そこに植林すると、年間約50万kLのバイオエタノールの製造が可能となり、ガソリンの代替燃料として年間約80万tのCO2を削減できると試算している。

続きは無料の会員登録(必須情報入力)後にお読みいただけます。

  • 環境対策・環境推進に役立つニュース記事が読める
  • 平日毎朝、自分の興味に合った最新ニュースをメールで受け取れる
  • 有料記事などに使えるポイントを貯められる
  • クリッピング機能で要チェック記事をストックできる

関連記事