東北大学と愛媛大学の研究チームは、八幡平の山岳湖沼において、アンチモン(Sb)やインジウム(In)などこれまで耳慣れなかった微量金属(レアメタル)が中国大陸から大気降下物として飛来し、その蓄積速度がここ30年間で急激に増加していることがわかった、と発表した。八幡平山岳湖沼の湖底堆積物分析から明らかにした。
また、中国大陸由来の大気降下物にはリンや窒素などの栄養塩が含まれており、手付かずの自然と考えられていた八幡平の山岳湖沼でも富栄養化が進行していることを示した。
SbやInは液晶パネルやLEDの生産に用いられているが、人に対する毒性も報告されている。今回の研究成果は、わが国の生態系や人の健康に及ぼす中国大陸由来の大気降下物の影響解明が喫緊の課題であることを指摘する。
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