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2012年の世界最大の風力発電市場は「中国」

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ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの調査によると、中国が2012年に設置した風力発電容量は15.9ギガワットに上り、世界全体の新規設置容量の35%を占めた。

(ロンドン・香港、2013年2月14日[日本時間])

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスが算出した数字によると、2012年に中国は年間設置容量で世界最大の風力発電市場となった。中国で設置された陸上風力タービンは、世界全体で新規に設置された容量の3分の1を超える15.9ギガワットに上った。中国が風力発電分野でトップに立つのは、2009年に米国を追い抜いて以来4年連続となる。米国の風力タービンの年間の設置容量は13.2ギガワットで、中国より14%少ない。

中国では風力発電が石炭発電と水力発電に次ぐ3番目に大きなエネルギー供給源になっている。中国では送電網に接続された風力発電容量が累積で61ギガワットとなり、中国の総名目発電容量の5.3%を占め、総電力量の2%[1]を発電している。

中国の風力発電の電力部門における躍進は、年間の設置容量が2011年の19.3ギガワットから18%減少する中で達成された。送電網への接続の問題で多くのプロジェクトに遅れが生じ、風力発電のサプライチェーンに関わる多くの企業が支払いや助成金の遅れに見舞われていた。

昨年、中国においてすべての供給源で新規に設置された発電容量は80ギガワットを超えた。これはオーストラリアやメキシコの総発電容量を上回っている。新規の発電容量の風力以外の主な供給源は、火力50.7ギガワット、水力15.5ギガワット、原子力0.7ギガワット、太陽光1.2ギガワットであった。

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ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスのデータによると、2012年の中国国内での風力発電への新規投資は12%減少し272億ドルであった。ただし、風力発電のコストが低下したことで、2011年と同じ投資金額で2012年には10%多い発電容量をまかなえる。新規投資は、陸上の風力発電所の完成から最大2年先行して行われるため、建設活動の重要な先行指標となる。

ただし、ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスのデータによると、中国の風力発電容量の20%にあたる15ギガワットが送電網に接続されないままになっている。

State Electricity Regulatory Commissionのデータによると、システム効率を表す設備利用率は2012年にわずかに減少して21.6%になっている。これは世界で最低水準の利用率である。米国の陸上風力発電所の平均設備利用率は約30%であり、中国国内の風力発電設備は、米国国内に設置された同様の設備で発電される電力量の70%しか発電していないことになる。

しかし、中国のタービン価格は、ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの国際的なタービン価格を示す風力タービン価格インデックスよりも約40%低い。

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昨年の中国の主要な風力タービンサプライヤーはすべて中国国内企業で、その内訳はGoldwind(2.8ギガワット、市場シェア19%)、Guodian United Power(1.9ギガワット、13%)およびSinovel(1.5ギガワット、10%)であった。

この順位は2011年から変わっていない。2011年にはGoldwindとGuodian United PowerがそれまでトップだったSinovelを追い抜いている。風力発電プロジェクトの開発大手3社も中国国内の大手企業で、その内訳はLongyuan Power Group(1.7ギガワット)、Huaneng Renewable(810メガワット)、Datang Renewable(800メガワット)であった。

新規風力発電プロジェクトの建設地では、2012年も内蒙古が引き続きトップで新規発電容量は1.7ギガワットであった。山東省(1.4ギガワット)と河北省(1.1ギガワット)がこれに続いている。

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの風力担当アナリストであるDemi Zhuは次のように語る。

 環境の厳しさを考えると2012年は中国の風力発電産業にとってまずまずの年だった。風力発電産業は、風力発電所で発電される間欠的な電力をすべて買い取ることに抵抗を示す送電網事業者、許認可要件の厳格化、助成金の不払い、風力発電産業の急拡大に対する政府の厳しい抑制策などのさまざまな問題に直面している。

 今年はプロジェクトの認可が加速しているため、2013年は資金調達活動と建設がいずれも穏やかに回復すると予測している。風力発電にとって最も厳しい年に電力供給源として風力発電が原子力発電を追い越したことは、中国における風力発電産業の規模の大きさと勢いを示している。


ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスでは、今年の中国国内で設置される発電容量を16.6ギガワット、2014年と2015年に設置される容量を17~18ギガワットと予測している。このペースで行けば、送電網に接続された発電容量を2015年末に100ギガワットにするという政府目標を1年以上早く達成することになる。

[1] 中国 State Electricity Regulatory Commission (SERC)のデータによる。

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