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立教大学、土壌中の放射性ストロンチウムの簡便な計測方法を新開発

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立教大学は、25日、原発事故災害復興支援のために、放射化学分析を用いる通常の方法では計測の難しい放射性ストロンチウムを、化学分析を用いず簡便に、そして、短期かつ低コストで計測する方法の技術開発に成功したと発表した。

立教大学ストロンチウム測定器装置概略図

立教大学ストロンチウム測定器装置概略図

放射性ストロンチウムは化学的性質から放射性セシウムよりはるかに体外に排出されにくいため、内部被ばくの影響が懸念される。一方で、ガンマ線をほとんど放出しない性質による計測の難しさから、原発事故に伴う環境中の汚染状況の情報が極めて乏しい状況が続いている。この状況を打破するために、同大の研究チームでは、セシウム137などを大量に含む土壌中に含まれるストロンチウム90の放射能強度を、土壌の化学処理のプロセスを経ずに物理的に非破壊で計測できる、新しい測定器の開発を行った。

本技術は、測定精度、感度において、放射化学分析に及ばないものの、放射性ストロンチウムが大量に含まれているかどうかを確認する目的などにおいて、非常に短時間に低コストで計測を行うことができる能力を有するという。1サンプルあたり、放射化学分析は1カ月・10万円単位であるのに対し、本研究による技術では1日単位・電気代程度となっている。

既に、高濃度の蓄積が懸念されている野生動物の調査にも実際に応用され始めているなど、今後の災害復興計画に貢献することが期待されている。

本研究チームは2011年3月の東日本大震災に伴う原発事故発生直後から、環境中の放射線・放射能計測活動を開始してきたが、これらの環境計測に関連する活動は既存技術を直接適用する形での貢献だった。そこで、本研究では、立教大学学術推進特別重点資金(立教SFR)「東日本大震災・復興支援関連研究」の助成を受け、既存技術では実現のできない放射性ストロンチウムの簡便な計測方法の開発を本格的に開始させた。

今回開発した計測方法は、放射性ストロンチウム(ストロンチウム90)が崩壊時に比較的高いエネルギーのベータ線を放出するため、これを捉えることで放射能の評価を行うことを原理とする。ただし、純粋なストロンチウム90に対しては容易なこの計測法は、桁違いに存在量が多い放射性セシウムを大量に含む福島第一原発事故由来の放射能を含む土壌に対しては、検出器の応答が放射性セシウムの放出するガンマ線由来の信号に埋め尽くされる問題がある。

そこで、本研究ではガンマ線の寄与を実測・評価してこれを差し引き、さらにサンプル等の物質内部での散乱・吸収を考慮したエネルギー分布を用いた統計解析を行うことで有意にストロンチウム起源の信号を捉え、シミュレーションを用いたサンプル・検出器応答の評価を経て放射能強度の定量評価を可能とした。

その結果は同じサンプルに対して行った放射化学分析の結果と明瞭な相関を示し、放射能強度の絶対値の較正が必要であるものの、放射性ストロンチウムの濃度に比例した結果を得る能力があることが確認された。

【参考】
立教大学 - 原発事故災害復興支援のための放射性ストロンチウム非破壊検出法を新規開発

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