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政府、燃料電池やFCVの導入を重点的に支援 水素社会への工程表を策定

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経済産業省は、水素社会の実現に向けて、2040年までに3つの段階を踏んで取り組んでいく工程表を示した「水素・燃料電池戦略ロードマップ」をとりまとめ、公表した。

本工程表では、水素エネルギー普及の意義を確認しながら、水素の利用面に加え、製造や輸送・貯蔵の各段階で、目指すべき目標とその実現のための産学官の取り組みについて、時間軸を明示して盛り込んでいる。

まず、フェーズ1では、家庭用燃料電池(エネファーム)燃料電池自動車等の利用拡大に向けて、国が燃料電池自動車の量産効果を下支えする導入補助や税制優遇や、2015年度までは家庭用燃料電池の量産効果を下支えする導入補助等を重点的に実施していくことを明記した。

フェーズ1の定置用燃料電池の主な目標として、家庭用燃料電池について、2020年に140万台、2030年に530万台を普及させる/家庭用燃料電池のエンドユーザーの負担額(設置工事費込み)を2020年に7、8年で投資回収可能な金額を、2030年に5年で投資回収可能な金額を目指す/業務・産業用燃料電池については、2017年に発電効率が比較的高いSOFC(固体酸化物形燃料電池)型の市場投入を目指す。そのために、家庭用燃料電池の導入支援のほか、SOFC型等の低コスト化・高耐久化等に向けた技術開発について、国が重点的に関与していく。

燃料電池自動車の主な目標として、水素の利用では、2015年までに燃料電池自動車を、2016年には燃料電池バスの市場投入/燃料電池自動車の車両価格を2025年頃に、同車格のハイブリッド車同等の価格競争力を有する車両価格の実現、を目指すことをあげる。

水素の製造、輸送・貯蔵については、2015年度内に四大都市圏を中心に100カ所程度の水素供給場所の確保/水素価格について2015年の燃料電池自動車の市場投入当初からガソリン車の燃料代と同等以下、2020年頃にハイブリッド車の燃料代と同等以下の実現を目指す、としている。そのために、燃料電池自動車の導入支援や車両の低コスト化・高耐久化・燃費性能向上等の技術開発について、国が重点的に関与していく。

日本における水素・燃料電池関連の機器・インフラ産業の市場規模として、2030年は約1兆円、2050年は約8兆円を掲げている。

本ロードマップのポイント

水素の利活用について、技術的課題の克服や経済性の確保に要する期間の長短に着目し、以下の3つのフェーズに分けて取り組みを進めていくこととした。

  1. フェーズ1(水素利用の飛躍的拡大)
    家庭用燃料電池や燃料電池自動車等、足下で実現しつつある燃料電池技術の活用を拡大し、大幅な省エネの実現や世界市場の獲得を目指す。(現在~)
  2. フェーズ2(水素発電の本格導入/大規模な水素供給システムの確立)
    供給側においては海外の未利用エネルギーを用いた水素供給システムを確立するとともに、需要側では水素発電の本格導入も視野に入れ、エネルギーセキュリティの向上を目指す。(2020年代後半の実現を目指す)
  3. フェーズ3(トータルでのCO2フリー水素供給システムの確立)
    再生可能エネルギー等を用いたCO2フリーの水素供給システムの確立を目指す。(2040年頃の実現を目指す)

本ロードマップとりまとめの背景・目的

2009年に市場に投入され普及段階にある家庭用燃料電池に続き、2015年には燃料電池自動車の市場投入が予定されるなど、これまで工業用の利用等に限られていた水素をエネルギーとして日常的に利活用しようとする動きが拡大しつつある。こうした現状と日本を取り巻くエネルギー環境を踏まえ、経済産業省は、2013年12月に産学官からなる「水素・燃料電池戦略協議会」を設置し、今後の水素エネルギーの利活用のあり方について検討を進めてきた。

本年4月に閣議決定されたエネルギー基本計画においても、「“水素社会”の実現に向けたロードマップの策定」が盛り込まれており、本ロードマップを取りまとめた。

【参考】
経済産業省 - 「水素・燃料電池戦略ロードマップ」をとりまとめました

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