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宮城県に世界最大規模のLED照明型植物工場が完成 千葉でセミナーも

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宮城県に世界最大規模のLED照明型植物工場が完成 千葉でセミナーも

植物工場装置と野菜販売のみらいは、みやぎ復興パーク(宮城県多賀城市)内に経済産業省の補助事業によって、「LED照明による人工光型植物工場」を完成させた。全面的にLED照明を採用した植物工場としては世界最大規模で、一日約1万株のレタスが収穫可能。

施設は、みやぎ復興パークが入居するソニー仙台テクノロジーセンター内の既存建屋(電子デバイス工場)において、クリーンルームや高い階高、断熱性能など、建物が既に持つ特性を有効活用しつつ植物工場にリノベーションしたもの。施設の設計・施工、栽培ラックシステムのエンジニアリングを鹿島建設が担当し、高効率を実現する新たな植物育成用LED照明の開発・製造を日本GEが担当した。

本植物工場の延床面積は約2,300平方メートル、栽培ラックは6~15段×18台、LEDを約17,500本使用。

これまで人工光を使った植物工場の照明としてはイニシャルコストの安い蛍光灯が主流だった。みらいは、GEの照明部門および宮城県とのパートナーシップを通じ、植物の成長に適した波長を持つLED照明を共同開発。均一性、操作性などに優れたGE製植物育成用LED照明を用いることで、蛍光灯を使った場合に比べ消費電力を40%削減しつつ、収穫量を50%増加させることに成功した。

鹿島は医薬品工場等の高度な衛生管理を必要とする施設建設の経験から、衛生的で運用効率の高い施設の計画・設計を行うとともに、物流エンジニアリングのノウハウも活用しながら、従来よりも安価で高品質な多段式の栽培ラックシステムを提供した。また、植物の蒸散等を考慮した高度な栽培環境シミュレーションにより、栽培ラックを取り巻く風速の分布 や空気温度の分布を検証した空調システムを設計、導入し、植物の生育に最適な環境を構築した。

栽培環境シュミレーションの概要

栽培環境シュミレーションの概要

植物工場はみらいが自社運営し、生産した野菜は地元のスーパーやレストラン等で販売する。売り上げは年間数億円程度を見込む。全世界的な人口増による食糧不足が懸念される中、本施設の実績を足掛かりに、食糧の安定供給に向け、3社は国内外への人工光型植物工場の普及・展開に取り組んでいく考えだ。

更に今後は、単に日本の植物工場で作られた野菜を輸出するだけでなく、この実証事業で培われた先端農業を工場ごと輸出していく。すでに国内・海外ともに複数の案件が進行中で、海外では香港、ロシア極東地区への植物工場の導入を進めている。

また、みらいでは、7月30日(水)13:30~16:00に、植物工場セミナー&工場見学を開催する。会場は、柏の葉第2グリーンルーム(工場)(千葉県柏市)。申込み方法等は、同社のサイトを参照のこと。

本事業に至る経緯

みやぎ復興パークは、東日本大震災により被害を受けた東北地域のものづくり産業の復興及び新たな産業の創出・発展を図るための拠点として、公益財団法人みやぎ産業振興機構がソニー仙台テクノロジーセンターの施設を借り受け、整備されているもの。

東日本大震災直後、日本GEは、農業分野での東北復興支援を見据えた新規プロジェクトを立ち上げ、本分野で豊富なノウハウを持つみらいをパートナーとして迎えた。その後、将来の大規模化を視野に、みらいが主体となり日本GEと協働で経済産業省 東北経済産業局による「IT融合による新産業創出のための研究開発事業」に採択され、2012年4月より2013年3月まで、復興パーク内に設置したみらいの人工光型植物工場にて、GE製LED照明、水処理システム、および情報解析システム等を用いた研究開発事業が実施された。

本事業では、「IT技術を活用した人工光型植物工場内の環境制御の最適化(光源、温度、湿度、CO2濃度、ph値など)」「高効率(エネルギー効率・栽培効率)実現による経済性の確保(短期間内での投資回収)に向けた植物育成用LED照明の開発、及び最適な照明設計」を主要テーマに、研究開発を行った。2013年、この成果を踏まえ、商業規模での更なる低コスト生産モデルの実現を目指し、みらいはこのみやぎ復興パークに再び植物工場を計画、経済産業省補助事業「イノベーション拠点立地事業 先端技術実証・評価設備整備費等補助金」に応募し、採択された。

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