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水中の放射性セシウムを連続・高精度モニタリングする装置 鹿島が開発

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水中の放射性セシウムを連続・高精度モニタリングする装置 鹿島が開発

鹿島(東京都)は、日本金属化学(東京都)との共同研究により、水中の放射性セシウム濃度を高速・高精度で検知する連続モニタリング装置「セシモニウォーター」を開発した。

同装置は、センサの感度を大幅に向上させ、水による自己遮へい方式で、軽量化と高感度化を両立させた。また、センサ周囲のモニタリング水を常時撹拌し、効率的な連続モニタリングを実現した。

これにより、下水処理施設や廃棄物処理場で行われている、大量に発生する排水に対しての通常の水質管理項目と同様に、放射性セシウム濃度の連続モニタリングを行うことが可能となった。今後、両社は、除去土壌等の中間貯蔵施設での適用を見据え、同装置の性能評価と自動化を推進しながら、排水中の放射性セシウムの常時監視を実現し、放流水のさらなる安全・安心に貢献していきたい考えだ。

「セシモニウォーター」の特長は以下の通り。

【1】センサの感度を大幅に向上

大量の測定対象(モニタリング水)の内部にセンサを配置することで、センサの有感部に入射する放射線数を増加させるとともに、放射性セシウムを検知するセンサに改良を加え、感度を大幅に向上させた。

【2】水による自己遮へい方式で、軽量化と高感度化を両立

外部からの放射線を確実に遮断するための遮へい構造には、従来の鉛や鉄板に替えて、本装置では水による自己遮へい方式を採用した。これにより水を抜いた装置本体の重量が軽量化され、排水処理施設への運搬や設置が容易となり、かつ誤検知を防止して高感度化を実現した。

【3】効率的な連続モニタリングを実現

センサ周囲のモニタリング水を常時撹拌し、水中の放射性セシウム濃度のムラを無くすことで、効率的でより確実な検知が可能となった。また1時間あたり7立法メートルの測定能力を持つことで、排水の連続モニタリングを実現した。

装置 上面図・側面図

(写真左)装置 上面図 角型水槽の中に2重の円筒を設置、その中心にセンサを配置しています。外筒の外側には遮へい水(清水)を、内側にはモニタリング水(計測する水)を満たします。
(写真右)装置 側面図 外筒内側のモニタリング水を常時撹拌し、さらにセンサの周辺(内筒の内側)を上昇するように循環させます。これにより放射性セシウムが発するガンマ線を効率的、かつ、より確実に検知します。

下水処理施設や廃棄物処分場で発生する雨水などの排水は、浄化処理したのち河川等へ放流するが、放流水の安全性を確認するため、種々の水質項目について定期的な公定分析を行っている。加えて、水素イオン濃度(pH)などの代表的な項目については、自動計測装置による連続的な測定・記録を行う施設も増えている。このような自動計測装置による水質の連続モニタリング技術は、日々の水質変動を把握し、安定した排水処理施設の運営に非常に役立つ。

除染に伴い発生した除去土壌等の中間貯蔵施設においては、大量に発生することが予想される排水の河川への放流に際し、通常の水質管理項目に加え、放射性セシウム濃度についての計測が重要になる。このとき、サンプルの採取・運搬・分析などで計測に半日程度を要する公定分析に加え、排水の連続モニタリングを行うことによってより安全・安心を提供すべく、装置の開発を進めてきた。

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