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「電力の先物取引」、経産省が市場創設へ向けた議論を開始

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経済産業省は、2016年の電力小売りの全面自由化に向けて、日本における電力先物市場の望ましい枠組みを検討・協議するため、電気事業者、電力需要家、金融機関、商品取引所等の実務担当者から構成される「電力先物市場協議会」を設置した。

第1回協議会は3月6日(金)に開催された。本協議会は5回程度開催し、今年6月を目処に報告書をとりまとめる予定。

電力小売りの全面自由化は、2016年に電力システム改革の第2段階として予定されている。これを踏まえ、電力システム改革の具体化に向けて、本協議会では、日本における電力先物市場の制度設計について、諸外国の先行事例も参考にしつつ、検討・協議する。

なお、実際の電力の上場については、現物取引の厚みを見ながら、経済産業大臣が上場の認可の判断を行うとしている。

第1回協議会では、「先物取引及び清算の概要」や「卸電力市場の市場構造や取引実態」について議論した。第2回以降の議題として、「電力価格のヘッジ事例及び課題、電力先物の海外の事例」「先物市場創設に向けた検討項目(指標価格、現物取引所との連携等)」「望まれる電力先物取引の枠組み(具体的な取引要綱)」「マネーゲームの防止策」を予定している。

第1回協議会には委員として、一般電気事業者(関西電力、中部電力、東京電力、東北電力)、卸電気事業者(電源開発)、卸供給事業者(大阪ガス、新日鐵住金、JX日鉱日石エネルギー)、特定規模電気事業者(エネット、丸紅、F-Power)、金融機関(ゴールドマン・サックス証券、みずほ銀行)、取引所・清算機関(東京商品取引所、一般社団法人日本卸電力取引所、日本商品清算機構)が出席した。

日本卸電力取引所(JEPX)では、翌日に受け渡しする電力の取引を行うスポット市場(前日市場)を中心に、電力の取引を行っている。一方、将来に受け渡す商品(電力)を取引する市場は、先渡し、先物と呼ばれている。最終の取引決済時に電力の受け渡しを行うのが先渡しで、電力の受け渡しを伴わずに金銭授受のみで決済するのが先物。現在、JEPXでは、先物取引は認められておらず、先渡しの取引が行われている。

日本再興戦略改訂2014(平成26年6月24日閣議決定)において、電力先物を含むエネルギー先物市場の整備を着実かつ早急に進めるとされている。

電力システム改革専門委員会による議論では、電力先物の必要性として、リスクヘッジ機能や価格発見機能があげらている。まず、電力システム改革により電力の価格変動が大きくなった場合には、電力先物はそのスポット価格変動に対するヘッジツール・収益増強の手段として重要なものとなる。また、先物市場は参加者が多様なうえ、現物市場よりも敏感に価格を反映する。透明性の高い価格が形成されるため、先物価格は将来の現物価格を表した指標となる。

【参考】
経済産業省 - 「電力先物市場協議会」を開催します

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