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経産省、電力自由化の制度設計に着手 施行前の営業活動・販売ルールなど

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経済産業省は25日、本年度第1回目となる制度設計ワーキンググループ(第13回)を開催し、小売全面自由化に係る制度設計に向けた検討を開始した。

17日に、政府が3段階で進めてきた電力システム改革の総仕上げとなる、電力会社に送配電部門の分社化を義務づける改正電気事業法が17日、参院本会議で成立した。第二弾として2016年4月の「電気の小売全面自由化」が行われる。また、同日の参院本会議では、都市ガス3社に、2022年4月よりガス導管部門の分社化を義務付ける改正ガス事業法も成立した。

本ワーキンググループ(WG)では、電力システム改革の第一弾として、本年4月1日に設立された「電力広域的運営推進機関」の運営状況等や、第3弾の改正法の成立、30分電力量提供に係るシステム検討の状況について、報告があった。また、その他の論点として、「小売全面自由化に係る詳細制度設計」や「発電設備の設置等に伴う電力系統の増強及び事業者の費用負担等の在り方」、「卸電力市場の活性化(自主的取組・競争状態のモニタリング報告)」「小売全面自由化に向けた検証の進め方」についての論点が示された。

概要は以下のとおり。

小売全面自由化に係る詳細制度設計について

1. 小売全面自由化の実施スケジュールについて

当初予定どおり、来年4月1日より、小売全面自由化を実施するため、以下のようなスケジュールで進めることとし、引き続き政省令や審査基準等の整備を行う。

平成27年

  • 7月31日
     託送供給等約款の認可申請の期限
  • 8月3日
     小売電気事業の事前登録の受付開始
  • ~12月末
     託送供給等約款の審査終了 → 託送供給等約款の認可
  • 12月28日
     離島供給約款及び最終保障供給約款の届出の期限

平成28年

  • 1月~
     小売電気事業者の変更を希望する需要家の受付開始など、事前手続の開始
  • 4月1日
     小売全面自由化の実施(第2弾改正電気事業法の施行)

2. 第2弾(全面自由化)の法施行前の営業活動等について

来年4月の第2弾改正電気事業法(第2弾法)の施行に先立ち、本年8月より小売電気事業の事前登録が可能となる。そうした中、小売電気事業へ参入する事業者は、第2弾法の施行前に、需要家獲得のための営業活動を行うことが想定される。このため、第2弾法の施行前の営業活動や小売供給契約の締結は認められるのか、また、その場合の需要家保護のための措置について、整理しておく必要がある。

3. 小売営業に関連するビジネスモデルについて

小売全面自由化に向け、事業者による新たなビジネスモデルの創出が想定される。今後想定される新しいビジネスモデルについて、整理する必要がある。例えば、今後新たなビジネスモデルとして想定される需要家代理モデルでは、ビジネスモデルの場合も需要家と代理契約を締結する代理事業者が需要家に対し、小売供給の供給条件等の説明等を適切に行うべきことをガイドラインで位置付けてはどうか。

4. その他

その他、「FIT制度における交付金の交付を受けて調達した再エネ電気の表示ルール」「電源構成の開示義務化」「電源構成を商品特性として販売する際の説明ルール」「電源構成以外の商品特性についての説明ルール」「全面自由化後の小売営業に関するガイドライン等のルール整備」について論点が示された。

発電設備の設置等に伴う電力系統の増強及び事業者の費用負担等の在り方について

本検討は、発電設備の設置に伴う電力系統の敷設・増強のうち、ネットワーク側の送配電設備に関する基本的な考え方を提示するもの。電源線については、前回の本WGでの整理を踏まえ、特段見直しを行うこととはしない。

ネットワーク側の送配電設備について、本検討において運用上の考え方を明らかにする。ただし、低圧の配電設備に発電のための特別な供給設備を設ける場合および配電用変電所のバンクの逆潮流対策のために必要な設備を設ける場合は、本検討の対象外とする。今回の検討を踏まえ、ガイドラインを策定する。

卸電力市場の活性化(自主的取組・競争状態のモニタリング報告)について

電力システム改革専門委員会報告書において「卸電力市場の客観的なモニタリングを継続的に行わなければならない」とされたことを受け、これまで、今回を含め5回のモニタリング報告を行ってきた。

なお、次回の本WGにおいて、これまでのモニタリングの結果を踏まえ、その総括として卸市場の活性化度合の評価と課題、および今後引き続き検討すべき論点等について取りまとめる予定。

小売全面自由化に向けた検証の進め方について

第三弾改正電気事業法における検証規定に基づき、小売全面自由化の施行前の検証について、本WGにおいて有識者の知見を得る。検証項目としては、「第一弾改正法の施行の状況」「エネルギー基本計画に基づく施策の実施状況」「電気の需給の状況」「電気の小売に係る料金の水準」「その他の電気事業を取り巻く状況」を想定している。

制度設計ワーキンググループ(WG)について

平成25年2月の「総合資源エネルギー調査会総合部会電力システム改革専門委員会報告書」、同年4月の「電力システムに関する改革方針」の閣議決定等において、遅くとも2020年までに実現すべき電力システム改革の工程、手順の基本的な方向性が示された。

制度設計ワーキンググループ(WG)は、この基本的な方向性に沿って、電力システム改革を現実的なスケジュールの下で着実に進めていくために、実務的な課題への対応も含めた具体的な制度設計に関する検討・審議を行うことを目的に、平成25年7月に設置された。

【参考】
経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 制度設計ワーキンググループ(第13回)

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