ネオジム磁石の加工くず、効率的にレアアースと鉄に分ける方法でリサイクル開始

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日立金属は、ネオジム磁石(Nd-Fe-B系焼結磁石)の生産過程で発生するスラッジ(加工くず)から、希土類元素と鉄を回収できる環境親和型リサイクル方法「炭素熱還元法」を構築した。さらに今回、それを量産可能な規模でのリサイクルを開始した。

従来まで、スラッジに含まれるネオジム磁石は、再生用資源として輸出するか、国内のリサイクル工場に委託などしてリサイクルをしてきた。しかし、従来の回収方法である湿式法では、スラッジを酸化し、鉄を酸に溶けにくい状態にした後、酸に溶けやすい希土類元素のみを抽出させていたが、これにより多量に、酸・アルカリを使用する上にホウ素を含有する廃水が生じるなど、環境負荷の懸念が生じていた。また、希土類元素の回収後の残渣には、スラッジ固形分10トンに対して約7トンの鉄分が排出されるにもかかわらず、利用されずに産業廃棄物として埋め立て処理となっていた。

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