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小水力発電で無電化地域に電気を 日本とミャンマー、JCMの構築に合意

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日本政府とミャンマー政府は16日、二国間クレジット制度(JCM)の構築に合意した。ミャンマーは、15カ国目のJCM署名国となった。

今後、二国間で合同委員会を設置し、制度の運用を開始する予定。この制度の下、優れた低炭素技術等を活用した温室効果ガス排出削減プロジェクトを実施し、ミャンマーの環境・エネルギーと経済成長の双方に貢献するとともに、温暖化防止に向けた国際的な取組みにも貢献していく。

ミャンマーでの実現可能性調査(FS)と設備補助事業

政府は、JCMを推進するため、JCMプロジェクトの組成に係る支援(設備補助事業・NEDO実証事業によるプロジェクト支援、実現可能性調査等)等を実施している。今回、経済産業省がミャンマーを対象に実施したJCM実現可能性調査(FS)として、また環境省がミャンマーにおけるJCM設備補助事業として、下記を紹介している。

ミャンマーにおけるマイクロ水力導入による無電化地域解消

JAGシーベルト、レノバによる実現可能性調査。

これまでの調査で、ミャンマー政府が無電化地域の解消のために、既存の農業用水を活用して小水力発電を導入する方針や、同国内で全4,000カ所の小水力発電導入のポテンシャルがあることを確認。そこで本調査では、JAGシーベルトが有する小水力発電技術をミャンマーで普及させるために、必要な政策の提言やミャンマーの実情を踏まえた方法論の再検討等を実施。

マイクロ水力発電の導入(ディーゼル発電による電化を代替)によるCO2削減量は、1台約65t-CO2/年で、同国内における設置可能ポテンシャルとして23万65t-CO2/年を見込む。

ミャンマーにおけるスーパーマーケットへの省エネシステム導入

福島工業、フランチャイズアドバンテージによる実現可能性調査。

この調査では、ミャンマーのスーパーマーケットへの省エネシステム(冷蔵機器および遠隔でのエネルギー管理システム)の導入による今後のCO2削減可能性を調査。これによるCO2削減量は、1店舗あたり17t-CO2/年、ヤンゴン市内41店舗で697 tCO2/年、2030年予測で700施設あたり11,900 t-CO2/年と試算している。

ヤンゴン市における廃棄物発電

日本側:JFEエンジニアリング、ミャンマー側:Yangon City Development Committeeによる設備補助事業。

ヤンゴン市において、現状では最終処分場に埋め立てられている都市ごみの一部について焼却処理を行い、その際に発生する熱を利用して発電を行う。発電した電力は、工場内で消費するとともに、余剰分を外部に供給する。この事業により、廃棄物発電による発電電力量に相当するCO2排出を削減し、また、埋立処分した場合のメタン排出を回避する。

なお、この事業はヤンゴン市が主導する廃棄物発電のパイロットプロジェクトであり、廃棄物の処理量は60t/日。本事業による想定GHG排出削減量は4,732t-CO2/年(うちエネルギー起源CO2排出削減量は2,358t-CO2/年)

日・ミャンマー間の二国間文書の概要

  • 日・ミャンマー間の低炭素成長パートナーシップの推進のため、両国は二国間クレジット制度を創設し、本制度を運営するため、合同委員会を設置する。
  • 双方はJCMの下での排出削減および吸収量を、国際的に表明したそれぞれの温室効果ガス緩和努力の一部として使用できることを相互に認める。
  • 本制度の透明性及び環境十全性を確保し、これを他の国際的な気候緩和制度の目的のために使用しない。

二国間クレジット制度とは

二国間クレジット制度は、途上国への優れた低炭素技術等の普及を通じ、地球規模での温暖化対策に貢献するとともに、日本からの温室効果ガス排出削減等への貢献を適切に評価し、日本の削減目標の達成に活用するもの。

国連気候サミット(2014年9月)において、安倍総理が「JCMを着実に実施すること」を表明する等、政府全体としてJCMを推進している。外務省、経済産業省、環境省の三省で関心国と二国間協議を進めており、ミャンマーとの構築は、インドネシア、ベトナム等に続き15カ国目。

【参考】
経済産業省 - 日・ミャンマー間で二国間クレジット制度の構築に合意しました

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