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今冬の電力、なんとか出力を確保できる見通し 節電の数値目標はナシ

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経済産業省は20日に開催した電力需給検証小委員会(第13回)で、今冬の電力需給の見通しを踏まえ、同委員会として政府に対して、今冬は数値目標を伴う節電は要請しない方針を決めた。

2015年度冬季の電力需給は、厳寒となるリスクや直近の経済成長の伸び、企業や家庭における節電の定着などを織り込んだ上で、いずれの電力会社においても電力の安定供給に最低限必要とされる予備率3%以上を確保できる見通しとなった。

九州電力では、8月に再稼働した川内原子力発電所1号機に続いて、15日に同発電所2号機が再稼働したことを受け、火力発電設備の追加的な補修停止等を加味しても2月の予備率は4.7%から8.8%になると試算している。

一方、北海道電力においても予備率14%を確保できる見通しだが、他電力からの電力融通に制約があること、厳寒であり、万が一の電力需給のひっ迫が、国民の生命、安全を脅かす可能性があることから、特段の対策が必要だとした。

したがって、次の需給対策を講ずる必要があるとしている。

  1. 国民の節電の取組みが継続されるよう、引き続き節電要請を行う
  2. 特に北海道電力管内については、大規模な電源脱落時に電力需給がひっ迫することがないよう、多重的な需給対策を講じる
  3. 需要家が積極的に節電に取り組むような仕組み(デマンドレスポンス)の取組み拡大や発電所の保守・点検の確実な実施を図る等

また、同委員会では、電力需給の量的なバランスのみならず、原発の稼働停止に伴う火力発電の焚き増しによる燃料費のコスト増やCO2排出量の増加も深刻な問題だし、コスト抑制策や、エネルギー源の多様化、調達源の多角化などに取り組む必要があると指摘する。

同員会の資料では、原子力発電の稼働停止に伴う火力発電の焚き増しによる2015年度の燃料費の増加は、約2.3兆円(推計値)と試算(川内1号機のみ2015年度中に運転している場合)している。また、2014年度にエネルギー起源CO2排出量の電力分は原発代替のための火力発電の焚き増しにより、2010年度比で0.83億トン増加している。


同委員会では、今夏の電力需給の結果分析および今冬の電力需給の見通し、政府に要請する、今冬の電力需給対策について検討した結果を報告書にとりまとめる。これを踏まえて、政府が今冬の電力需給対策を決定する。第13回委員会では、経済産業省が提示した報告書(案)をもとに議論が行われた。

【参考】
経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 電力需給検証小委員会(第13回)

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