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生物多様性条約の会合がカナダで開催 先住民との利益配分など議論

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環境省は10月27日、生物多様性条約の課題や戦略について検討を行う2つの国際会合が、11月上旬にモントリオール(カナダ)で開催されると発表した。

SBSTTAは科学的な見地で助言する機関

開催される会合のひとつ、SBSTTA19では、生物多様性の課題と価値が広く認知され行動につながるための、戦略計画の実施のための科学技術的な課題や、IPBESの作業計画を踏まえたSBSTTAの取り組みなどについて議論される。

SBSTTA(科学技術助言補助機関)とは、条約の実施状況を科学技術的な見地から締約国会議(COP)および他の補助機関に対して助言を行う機関。IPBES(生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム)とは、生物多様性と生態系サービスに関する動向を科学的に評価し、科学と政策のつながりを強化することを目的とするプラットフォームだ。

WG8(j)は原住民との遺伝資源の利益配分などを議論

もうひとつの会合、WG8(j)9では、生物多様性条約第8条(j)項及び関連条項の実施推進などについて議論される予定。WG8(j)とは、原住民の伝統的知識を利用する際について触れられている、第8条(j)項および関連条項の実施に取り組むために設置された機関だ。

同条項は、昨今では原住民が伝統的に利用していた薬草から有用成分を見つけるなどした場合に、どのように原住民と利益配分するかなどの問題(ABS問題)に関わる条項としてルール作りが注目されている。

両会合の議論の結果は、来年12月にメキシコのカンクンにて開催予定のCOP13などに向けて活用される予定。

SBSTTA19の概要

開催期間

2015年11月2日(月)~5日(木)

主な議題

  • 戦略的な科学技術的課題(主要ニーズと関連研究、政策措置の有効性を評価するためのツール、戦略計画のための指標)
  • IPBESの作業計画を踏まえたSBSTTAの取り組みとSBI※との関係など

※SBI(条約実施補助機関)は、条約の構造とプロセスを効率化するために設立された機関。条約の実施を常に評価する上で締約国を支援することを目的として、科学技術的な見地以外の観点からCOP及び補助機関に対して助言を行う。

期待される成果

  • 農林漁業等の関連セクター横断的な生物多様性の主流化・統合を含めた、科学技術的見地を踏まえた戦略計画の確認
  • 戦略計画の最終評価、愛知目標の達成、および2020年以降の戦略計画への貢献の確認
  • 第6回国別報告書のガイドライン案作成への提案など

WG8(j)9についての概要

開催期間

2015年11月4日(水)~7日(土)

主な議題

  • 第8条(j)項などの特定事項の実施の点検
  • 作業計画に関する任意ガイドラインの検討

期待される成果

  • WG8(j)9とSBIとの役割分担の確認
  • 衡平な利益配分のためのメカニズムなどを開発するための任意ガイドライン案の採択

生態系サービスや、そこからもたらされる生物資源は、上手く使用すれば再生しながら長く使い続けられるものであり、事業者は、製品やサービスを通じて生物資源を広く社会に供給する重要な役割を担っている。このため、生物多様性の保全と持続可能な利用の確保に取り組むことは、社会全体だけでなく、事業者においても自社事業を継続していくためにも必要なことと考えられるようになってきている。

【参考】
環境省 - 生物多様性条約第19回科学技術助言補助機関会合並びに第9回条約第8条(j)項及び関連条項に関するアドホック公開作業部会の開催について

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