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複雑化する電力網、IoTに適した分析方法で安定した電力供給を 米企業の事例

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SAS Institute Japan(東京都港区)は2月25日、北アメリカの最大の電力業界向けイベントである「DistribuTECH」において、複雑な発送電網の安定性向上のための、電力業界における「モノのインターネット(IoT)」の活用事例について紹介した。

ダウンタイムの最小化や、需要予測に活用

アリゾナ州のフェニックス都市圏に電力を供給しているアメリカの公共電力会社であるSalt River Project(以下SRP)は、SASとOSIsoft(東京都港区)の統合ソリューションを活用し、IoTを用いた電力供給を実現している。

アリゾナバレーの砂漠地帯は、1年の3分の1が38度を超える猛烈な暑さに見舞われているが、SRPはそのような環境下でも電力の需要家が涼しく快適に過ごせるように、SASとOSIsoftの分析ツールをIoTに活用している。

IoTの活用によって、設備のパフォーマンスを予測し、それが発送電網全体の信頼性に与える影響をチャート化したり、数十万台のマシンセンサーから送られてくるデータを分析して、燃料タービンのメンテナンス時期を予測したりしている。さらに、今後5年間の電力供給量と電力需要量の予測や、不足電力の購入または余剰電力の販売を正確に行っている。

エネルギー×IoT 大切なのは分析

IoTは現在最も注目されている分野の1つで、多方面への応用が期待されている。しかし、エネルギー業界においてはIoTが一般化するにつれ、多くの電力会社がネットワークに接続されたデバイスから間断なく送信されてくるデータと、企業にとって必要なデータとをいかに統合したらよいかという大きな課題に直面している。

重要なのはセンサーやモニタリング装置からたえまなく生成されてくる膨大なデータ量ではなく、こうしたデータに対してデータ駆動型の分析方法を適用することだとSASは述べている。

不安定な再エネ電力に安定性を

電力は今や太陽光発電パネルから電気自動車に至るまで、多種多様な物から発電され、使用されている。一方、発送電網の仕組みが複雑になり、設備全体の安定性の確保が課題になっている。

今後電力会社は、複雑化する発送電網を管理して安定性を高めることが期待されている。設備にセンサーを搭載して、場所、パフォーマンス、天候をはじめ、発電設備や送電設備に影響を与えるさまざまな要素に関するデータをリアルタイムに収集し、活用することが不可欠だ。

IoTの一部である、こうしたネットワークに接続されたデバイスから間断なく送信されるデータに、同社が提供する分析方法を適用すれば、個々の設備や発送電網設備全体のパフォーマンス予測に必要な情報を収集できる。その結果、全体の稼動に不可欠な設備の動作停止の予防が可能になり、再エネの課題でもある安定性が向上する。

SAS Institute Inc. について

SASは統計・解析ソフト「SAS」を開発・販売する、米国ノースカロライナ州のソフトウェア会社。米国では、企業のより正確で迅速な意思決定について支援しており、顧客数は80000を超える。

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