> > 天気予報で食品ロスを削減するプロジェクト 実際に20~30%削減に成功

天気予報で食品ロスを削減するプロジェクト 実際に20~30%削減に成功

記事を保存
天気予報で食品ロスを削減するプロジェクト 実際に20~30%削減に成功

経済産業省は、25日、日本気象協会と連携し実施した2015年度の「需要予測の精度向上による食品ロス削減及び省エネ物流プロジェクト」における成果を公表した。

同プロジェクトは気象情報とPOSデータなどのビッグデータを解析し、高度な需要予測を行うことで、「食べられるのに、廃棄されている食品」のロスを削減しようとするもの。また、これらの食品ロスによって生じる返品・返送・回収・廃棄・リサイクルなど不要な工程で発生する二酸化炭素削減も見込む。

2015年度は、前年度に行われた同プロジェクトより、参加企業や対象品目、実施エリアなどをさらに拡大し行われた。拡大された内容は下記のとおり。

2014年度2015年度
参加団体数 9 26
対象商品(メーカー) 3品目 8品目
対象商品 (小売り) 小売りが扱う全商品
地域 関東 全国

また、同プロジェクトの2015年度の成果は、下記のとおり。

1. 食品ロスは20~30%削減

2014年度、同プロジェクトで生産活動を効率化し、豆腐で30%、冷やし中華つゆでは40%のロスを削減できた成果をふまえ、実際に生産量の調整を行った。その結果、前年比で、豆腐で約30%、冷やし中華つゆでは約20%弱の食品ロス削減に成功した。

2. 商品輸送で発生するCO2を半減

ペットボトルコーヒーのモーダルシフトを目指した実証実験をおこなった。日本気象協会の気温予測情報を利用し、輸送計画を早期に決定できたことで、配送手段をトラックから海上輸送へシフトすることができた。その結果、貨物1トンあたりの二酸化炭素を約48%削減できた。

3. AI技術による消費者の購買行動解析に成功

人工知能(AI)技術を用いてPOSデータ、SNSデータ、気象データの解析を行い、需要予測モデルの高度化を進めた。その結果は下記のとおり。

小売店における全商品の売り上げデータと気象の関係を分析した。これにより、飲料・鍋物などが、気温との関連性が高く、企業において需要予測による効率化が見込まれる、優先カテゴリーであることがわかった。

人工知能(AI)技術を活用した汎用的な需要予測モデルにより、小売店における来店客数予測の精度が、従来の解析手法に比べて約20%向上した。

Twitterの位置情報付きツイート情報から、人はどのような気象条件の時に「暑い・寒い」と感じるのかを分析し、より商品の需要に直結する、体感的な暑さ・寒さを表す体感気温を作成した。

現状のサプライチェーンと本事業で目指すサプライチェーンイメージ

現状のサプライチェーンと本事業で目指すサプライチェーンイメージ

今後はメーカーの販売計画に活かす

今後、2016年度の同プロジェクトでは、製造・配送・販売の連携を行い、小売店の販売計画をメーカーと共有し、季節商品の終売プロセスの最適化などを行っていく。また、今回開発したAIを用いた需要予測手法をさらに高度化し、小売業の発注業務に生かすなど、実際のオペレーションに活用して行く予定だ。

同プロジェクトは2015年度次世代物流システム構築事業の一環として、実施された。

【参考】
経済産業省 - 需要予測の高度化・共有により返品・食品ロス削減に成功しました

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.