三井住友海上、林業者向け火災保険で「再造林費用」も負担

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MS&ADインシュアランス グループの三井住友海上火災保険(東京都千代田区)は6月27日、林業者向け火災保険「フォレストキーパー」(再造林等費用補償特約を付帯した企業財産包括保険)の販売を開始した。従来の同社森林火災保険では補償対象外となる、再造林等に要する費用を補償する。

現在、火災等により罹災した森林の再造林費用の負担は大きく、再造林が進まないことが、林業における課題のひとつとなっている。従来の同社森林火災保険では再造林等に要する費用は補償対象外であった。今回発表した商品により、この費用を補償することで再造林を促し、自然資本・生物多様性の保全・回復を支援する。

両社も新商品では、火災等によって罹災した森林を再造林するために要した以下の費用を、原則、補助金等で補償される金額を除いた実費(自己負担額)の範囲で補償するとしている。

  1. 地拵(こしら)え、苗木、植付けまたは下刈りに関する費用
  2. 野生鳥獣の被害から植栽木を守るための防護柵等の設置・改良に関する費用
  3. 再造林に伴い生じる路網整備費用
  4. 保険の対象の残存物取片づけに必要な費用(取壊し費用、取片づけ清掃費用および搬出費用)

また、同グループのあいおいニッセイ同和損害保険(東京都渋谷区)も、同日、火災等によって罹災した森林の再造林等に関する費用を補償する「再造林等費用補償特約」を6月から発売すると発表した。同社は、企業財産包括保険(森林火災方式)で、森林の焼失に伴う経済価値の損失を補償していたが、これまで再造林等に要する費用は補償対象外としていた。企業財産包括保険(森林火災方式)に付帯する特約として新たに「再造林等費用補償特約」を開発した。

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