工場排出のCO2を回収・運搬、ハウスみかん栽培に再活用 日本特殊陶業ら

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官民合同の地域CCUプロジェクト(出所:日本特殊陶業)
官民合同の地域CCUプロジェクト(出所:日本特殊陶業)

日本特殊陶業(愛知県名古屋市)、新東通信(同)、竹本油脂(同・蒲郡市)は2月21日、蒲郡市内工場の製品製造過程で排出されたCO2を回収・運搬しハウスみかん栽培に再活用するサーキュラーエコノミー実現に向けた取り組み「地域CCU(R)プロジェクト」を開始すると発表した。期間は2月~6月までの5カ月間。2030年のブルーカーボンやメタネーションへのCO2展開も見据え、サーキュラーエコノミーの実現に向けて、年間10万トンのCO2削減を目指す。

週10kgのCO2を回収し農業試験場で活用

実証では、週10kgのCO2を回収する。具体的には、竹本油脂亀岩工場から排出されるCO2を回収し、日本特殊陶業の持つ回収技術により、流通用ドラム缶に回収し、中部共栄運輸が愛知県農業総合試験場常緑果樹研究室に輸送する。輸送されたCO2はハウスみかんの成長促進用のガスとして実証実験に再活用される。なお、収穫されたみかんはCO2を再活用した商品の社会的な価値の検証で使用される。

 2024年から2025年にかけてはハウスみかんを育成するほか、多用途への再活用やCO2の小規模販売トライアルを実施する予定で、実証地である蒲郡市や同プロジェクト参画企業は今後、実証実験で得られた成果を市民や市内事業者に向けて発信し、市民の環境意識の向上や賛同する事業者の拡大を図る。

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