太陽光発電、売電量アップの秘訣

太陽光発電、売電量アップの秘訣 (3ページ目)

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実際にいくらお得になるのか、シミュレーション事例を紹介!

ダブル発電の場合 年間で光熱費がどれぐらいお得になるかのシミュレーション結果
このシミュレーションは、環境ビジネスが独自に設定した条件による結果であり、実際の削減効果はシミュレーションとは異なる場合がある。
 【設定条件】
 電気:東京電力「40A・従量電灯B」
 ガス:東京ガス「暖らんぷらん」、エネファーム設置後は「エネファームで発電エコぷらん」
 東京都の住宅の屋根(真南・傾斜30度)に3kWの太陽光パネルを設置
 太陽光発電のみの場合、売電率は60%、ダブル発電の場合、売電率を85%に設定

年間の電気代が12万円、ガス代が6.6万円の家庭でシミュレーションした結果を紹介しよう。太陽光発電のみ、ダブル発電、いずれの場合も、年間で10万円以上お得になることが分かった。ただ、ダブル発電の場合は電気代が大幅に下がり、売電による収入も、売電単価が低くなるものの、太陽光発電のみの場合よりも多くなる。ガスを多く使うため、ガス代は高くなってしまうが、結果的には、太陽光発電のみ設置の場合に比べて年間5万円程度お得になるようだ。

普段の使い勝手でも好評なエネファーム

エネファームは、光熱費のメリットだけでなく、日常生活における快適性でも評価が高い。ひとつは、ガスをエネルギー源としているため、天候に左右されることなく安定した発電・給湯を行える点だ。また、各家庭の生活スタイルに合わせた「自動学習運転機能」も、操作の煩わしさがないと好評を得ている。これは、1日の電力とお湯の使用パターンをエネファームがある一定期間学習し、そのデータをもとに省エネ効果が上がるよう自動運転する優れた機能だ。急にお湯の使用量が増えた場合も、内蔵のバックアップ給湯器でお湯切れの心配は不要。10年間の無償保証や、2~4年ごとの無償定期メンテナンスも安心材料のひとつだ。

こうした機能の高さから、戸建てを新築する際にダブル発電を導入するほか、既築の戸建てでも、風呂給湯機器の寿命を機にエネファームを単独で設置するケースが増えてきているという。実際に導入したユーザーからは、「給湯と発電をするから、光熱費が安く済んでお得感が高い」「これまで通りの暮らし方で、しっかり省エネできるのが良い」などの声が聞こえているそうだ。

補助金などもうまく活用し、効率的にエネルギー自給を

導入にあたって気になるのは、やはり初期設置費用。エネファームは気になるが、「高い」というのが一般的な声だ。実は、太陽光発電システム同様、エネファームにも補助金が適用される。平成22年度現在、1台あたりの設置費用はおおむね300万円程度で、国の補助金額の場合は、このうち約1/2の補助金(上限130万円)を受けることができる。国以外にも、自治体によって補助制度を設けているところもあり、例えば東京都千代田区で最大50万円、江東区で最大40万円、など、地域によって金額は様々だ。

さらに、エネファームは今後、性能がますます向上し、値段が下がる傾向にある。例えば東京ガスは、4月1日から、本体価格を約270万円に値下げして効率を高めた新型機を発売する。また、JX日鉱日石エネルギーは、同じく4月1日から、現行製品を270万円程度に値下げした上、一部製品のモデルチェンジを行う。同社では、発電効率を高めた新製品の開発も進んでいるという。

太陽光発電システムをはじめとして、省エネ・創エネに関する住宅設備の幅が一気に広がり、実際に導入する側としては、どれを選択していいか迷うところ。もし、光熱費の削減と売電による収入アップを考えているなら、太陽光発電+エネファームのダブル発電が最も効果的だと言えそうだ。

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