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環境 新製品:RNIP&OSD注入工法/富士化水工業

環境ビジネス編集部

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NASAにも認められた超微粒子鉄粉で汚染土壌を浄化
現地分散方式で分解速度アップ、コストも削減

RNIPの構造とその特性
RNIPの構造とその特性


富士化水工業は、汚染された土壌を、より速く、より広範囲に、効率的に無害化する「オン・サイト・ディスパーション(OSD)工法」の実用化にめどをつけた。

OSD工法は、グループ企業である戸田工業が開発した、RNIP(アールニップ)というナノサイズ高活性鉄複合粒子を、分散装置搭載車両で乾粉のまま現地に輸送し、現場で水に分散させスラリー状にして注入浄化を行う新工法。スラリー化したものを輸送する従来法に比べ、VOCの分解速度は25%、土壌への浸透率は200%も向上した(同社比)。また、分散スラリー化から注入まで一貫して施工するため、施工費用も大幅に削減できる。

RNIPは、平均粒子径70nm(ナノメートル)で、内部は鉄、表面層は酸化鉄というコア・シェル構造の超微粒子鉄粉。粒子の中には浄化作用を促進する微量の硫黄が原子上に均一に分散している。高い還元作用でVOCを脱塩素分解し、重金属を不溶化して、急速に汚染物質を浄化する。しかもRNIPは有害金属を含まないので、二次汚染を引き起こす心配もない。

戸田工業はもともと、データを保存する高密度磁気記録用のテープ材料を開発するため、鉄系材料の合成技術を磨いてきた。その技術を応用して、環境に優しく効率的な土壌浄化物質RNIPを生み出した。実はこのRNIPは、2002年にNASAのケネディ宇宙センター内の汚染サイト浄化プロジェクトに採用された。そして、ロケットの洗浄剤で汚染され、適切な浄化方法がないために管理地として放置されていた汚染サイトの浄化を成し遂げた実績を持つ。つまりRNIPは、NASAが認めた土壌浄化技術なのだ。

同社は今後、このRNIPとOSD工法を柱に、汚染土壌の調査から浄化設計、施工まで一貫したサービスを展開していく方針。さらに、無害化までの処理時間の向上や施工コストの低減を図り、また、PCBなど分解が困難な物質への効用を高めたいと、さらなる技術向上にも意欲を燃やしている。

 
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