環境 新製品:緊急用浄水装置「WST-01型(キュー助)」/竹村製作所

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コンパクト・低価格な浄水装置は緊急時に大活躍
RO膜を搭載し、安全な飲料水も確保

水道資材メーカーの竹村製作所は、災害現場で飲料水や生活用水を安全かつ迅速に生成する、小型の緊急用浄水装置を発売した。

地震などの災害時には、電気や水道などのライフラインが停止してしまう。特に、水は人命に関わる重要なライフラインだ。飲料水はもちろんのこと、トイレや洗面などに使用する生活用水だけでも、一人当たり1日13Lは必要だと言われている。

新発売の緊急用浄水装置「WST-01型(キュー助)」は、プールや河川の水から飲料水や生活用水を造水する装置。飲料水は毎分0.4L(※1)、生活用水は毎分15L(※2)生成できる。コンパクト設計となっており、重量は発電機込みで約52㎏。大人が二人いれば十分抱えて運べる重さだ。キャスター付きで、プールや河川、防火用水などの水源に簡単かつ迅速に移動できる。

緊急用浄水装置「WST-01型(キュー助)」

緊急用浄水装置
「WST-01型(キュー助)」


ボディーはコンパクトだが、その浄水機能は高い。生活用の雑用水でも、前処理のプレフィルターと除菌フィルターの2段階処理で、一般細菌や大腸菌を完全カット。飲料水の場合は、この2段階のフィルターを通した後、さらにRO膜(逆浸透膜)とエンドフィルターを通して浄水する。

竹村製作所では、コンパクトな「キュー助」に合うサイズの小型RO膜を探すのに大変苦労したという。しかし、「飲料水」として納得できる水を造るためにはどうしても妥協できなかった。同社こだわりのRO膜は優れもので、除菌フィルターでは除去できないB型肝炎ウイルスなどの感染症ウイルスや、トリハロメタン、水銀、ヒ素、ダイオキシンといった有害物質、更には農薬や除草剤、鉛、リチウムイオンなどの重金属も取り除いてくれる。キュー助があれば緊急事態でも安全な飲料水を確保できるのだ。

キュー助は水を造る用途以外にも活用できる。災害時には停電が起こることもあるが、そのような場合はキュー助の発電機から電源を取ることができる。燃料は自動車用のガソリンだ。また、ライトも標準装備されている。

価格は1台127万円と低価格に抑えた。初年度の販売目標は100台。竹村製作所では、公共施設はもちろん、病院や学校、老人ホームなど、より多くの場所にキュー助を常備してもらえるようアピールしていく方針だ。


※1:水温25℃、圧力0.4MPaの初期値
※2:圧力0.2MPaの初期値

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