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環境 新製品:オレフィン系の放熱材料/三福工業

環境ビジネス編集部

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既存の放熱材料で課題となっていた、接触不良などを解決!
LED照明の裏張り放熱シートなどに採用できる新素材

三福工業はオレフィン系放熱材料の新素材を開発した。新素材は、ゴムのように柔らかくて電気を通さないが、熱伝導率は高く、放熱しやすい特質をもつ。

昨今、電子機器の高精度化が進んだことや、LED照明器具が話題となり、性能の高い放熱材料が求められている。新素材と同じような特質を持つ放熱材料はすでに存在するが、シリコンにアルミナを混ぜた素材が一般的だ。シリコンは、一定温度以上になると内容成分のシロキシサンが揮発するため、電子機器の基盤などに付着し、それが原因で接触不良を起こすケースがある。また、アルミナは硬いため、成型工程で機械が磨耗してしまうという問題もあった。

オレフィン系の放熱材料

オレフィン系の放熱材料


一方、高分子系の放熱材料は、プラスチックやゴムに多量の放熱フィラーを混ぜ込んであり、混ぜ込む量が多ければ多いほど放熱効果が高くなることが知られている。三福工業は、既存技術としてプラスチックに多量のフィラーを混ぜ込む技術を持っていたため、その強みを活かし、今回の新素材の開発に踏み切った。

接触不良のリスクを回避するために、同社が選んだのは、温度が高くなっても揮発物質を放出しないオレフィン系のエラストマーだ。この物質は、ゴムと樹脂、両方の特質を併せ持つ。そのエラストマーに、同社の既存技術で、熱を伝えやすくする「熱伝導フィラー」を混ぜ込んだ。また、硬いアルミナのかわりに酸化マグネシウムを使用して、成型時に機械が磨耗するのを防いだ。

そして誕生したのが、ゴムのように柔らかく、電気を通さないだけでなく、樹脂のように成型可能で、3.7W/m・Kと熱伝導率がよく、放熱性の高い新しい放熱材料だ。

三福工業では、LED照明器具の裏張り放熱シートをはじめ、自動車や家電など幅広い分野でこの新しい放熱材料が役立つとみており、2011年度、3,000万円の売上目標を掲げている。

 
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