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環境 新製品:タイルカーペット廃材のリサイクル素材「エバペレット」/エバタ

環境ビジネス編集部

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リサイクルが困難なタイルカーペットから生まれた新素材
廃材全てを無駄にすることなく再生し、ペレット化

エバタは、タイルカーペット廃材をリサイクルした新素材「エバペレット」を開発した。

タイルカーペットは日本国内で1年間に2,500万m2生産されており、その6割以上が敷き換え用として使用されている。つまり、ざっと見積もっても年間約1,500万m2(重量7万トン)ものタイルカーペットが廃棄物として処分されていることになる。

エバペレット

エバペレット


一方、タイルカーペット廃材のリサイクルは、これまでほとんど進んでいなかった。理由はその構造にある。タイルカーペットは、ポリ塩化ビニル(塩ビ)を基材としたパッキングに、ガラス繊維、ポリエステル基布、ナイロン繊維、炭酸カルシウムなどが組み合わさった構造で、これらの複数の原料を効率的に分離することは、大変難しい。リサイクル界の大型受け皿とも言えるセメント工場でさえ、塩素を含むプラスチックは工程トラブルの原因になるため、受け入れ禁止品目に指定されている。塩ビと他の物資が混在するタイルカーペット廃材は、当然受け入れてもらえない。タイルカーペット廃材は、いわばリサイクル界のやっかい者だった。

このようにやっかい者のタイルカーペットだが、いくつかのメリットもある。まず、回収システムが構築しやすいこと。そして、国内でタイルカーペットを生産するメーカーは大手繊維企業数社に限られており、厳格な品質管理の下で生産されている。これにより、鉛などの重金属や有害物質が混入する危険性がないので、リサイクル品に有害物質が混入する心配もなく、安定した品質が保持できる。

エバタでは、タイルカーペット廃材の破砕・造粒方式でのリサイクルに取り組み、一切の廃棄物を出さずに、タイルカーペットの表面繊維からパッキングに至る全てを再生化する手法を開発。この手法で、「エバペレット」の製造に成功した。

新開発の「エバペレット」は、これまで存在しなかった新素材。その形状は直径6mm、長さ5~20mmで、タイルカーペットのパッキング、ホモジニアスタイル(※)の中間層、遮音シート、塩ビ床材の一部、靴底、仮設用シートなど、数多くの用途が考えられている。全く新しい素材なので、アイデア次第で用途はどんどん広がりそうだ。

リサイクル工場の本格稼動は今年11月。エバタでは、初年度約4,000トンの供給を計画しており、2年以内に1万トンにまで増産する予定。

※塩ビ樹脂の配合率が30%以上のプラスチック系床用タイル。

 
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