再エネ比率27%へ着実に進む国内資源に乏しいイタリアのエネルギー戦略

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国内資源に乏しく、2011年に原子力開発も中止したイタリアの基軸電源はガス火力。一方で太陽光発電の導入が加速しており、洋上風力や地熱などの大規模再エネ発電設備については新たな支援策「FIP」も用意して、2020年において電力消費に占める再エネ比率を27%とすることを目指す。

(1)1次エネルギー国内供給

イタリアは水力を除いてエネルギー資源に乏しいことから原子力開発には積極的だったが、福島第一原発事故を受けた2011年の国民投票により原子力開発を中止したこともあって、エネルギーの8割以上を輸入に依存する。電源の主力は火力発電だが、国土が山がちで海岸線は観光業がさかんなことなどから電源立地が難しく、石炭火力は地元合意が得られにくい上に環境団体などの反対も強いため、地元合意が得られやすいコンバインド・サイクル・ガス火力発電所が数多い。

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