洋上風力発電の可能性―再エネ主力電源化、最後のピース

再エネ電源開発・運営のレノバ、地域と共存共栄する日本最大級の洋上風力発電(2ページ目)

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有機的な部門間の連携で、地域の声を設計や運用に活かす

福真氏はこうしたオーダーメイドの発電所づくりを可能としたレノバの強みとして、専門性の高い人材が有機的にプロジェクトを進める体制を備えていることを挙げる。レノバでは、新規開発、リサーチ・渉外、事業推進、ファイナンス、エンジニアリングの各部門が、それぞれ専門性を発揮しつつ密に情報共有・連携し、オーダーメイドの発電所を作り上げていく。これにより、発電設備の仕様検討・設計、許認可取得、資金調達、運営まで一気通貫に行う自社主導の開発が可能となるのだ。設計の肝を担うエンジニアリング部門にも、海外での洋上風力発電を経験した人材を含め、土木、建築、機械、電気など幅広い専門性・スキルを備えた多彩な人材が揃う。

海底地盤調査の様子

海底地盤調査の様子

「地域住民の方々の声に耳を傾けることは、当たり前のことだと言うかもしれません。しかし、重要なのは、そのようなご意見を実際の発電所の設計や運用に反映することです。そのためには、部門間で何度もディスカッションし、チーム一丸となって地域の皆さまに愛される発電所の形を模索し、具現化していくことが必要です。レノバの強みは、まさに、これが可能であるという点です」

大濵氏は今後の取り組みについて「由利本荘市沖の事業で蓄積した知見を活かし、国内外の洋上風力発電事業を積極的に進めていく計画です。すでに、今後事業化が見込める数カ所の海域について、調査、検討を進めています。個々の開発案件は地理的条件、主要産業、文化などそれぞれ千差万別で、開発の鍵を握るのは、地域のために再エネ電源を普及していきたいというモチベーションをもった“人の力”だと思います」と意欲を見せる。

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