『V2G』先進国イギリスの取り組みとは?(前編)
欧米や中国に比べると電気自動車(EV)普及が今ひとつ伸びない日本。充電ポイントの大幅増設が進まない間に、世界ではエネルギー・インフラとしてのV2G (Vehicle-to-Grid)の実証実験が繰り返されている。英国はそのリーダーであり、2016年頃から脱炭素・脱化石燃料社会を目指す政府の研究機関CENEXが中心となって、さまざまなスケールの実績を積み上げている。
充電機からスマートチャージャーへ、そしてV2Gユニットへ
はじめにV2Gについて少しだけ解説しておきたい。V2Gでは、EVは電気を消費するだけでなく、発電・蓄電し、グリッド(送電網)につないで売電・供給することもできる「動く蓄電池」とみなし、それを可能にするのが双方向V2Gユニットとスマートグリッドによるエネルギー・インフラととらえる。
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