手軽においしく作れて食品ロス削減にも貢献! 若菜まりえさんのレシピで料理を楽しもう
食品ロスとは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品のこと。麗子さんは、日本では2020年度に約522万トンの食品ロスがあり、国民1人あたりお茶碗1杯分のご飯を毎日捨てているのと近い量だと知って驚きました。
どうしたら食品ロスを減らすことができるのか、時短料理研究家の若菜まりえさんに話を聞きました。食品ロス対策にもなるレシピもご紹介してもらいましたので、記事の最後に掲載しています。ぜひ皆さんも作ってみてください。(出典:環境省 みんなでおうち快適化チャレンジ)
麗子(レイコ)45歳
若菜 まりえ
気負わず料理して、食材を最後まで使い切る
麗子 若菜さんは料理ブログ『つくりおき食堂』で、『子育て世代のための週末がんばりすぎないレシピ』を提案していますね。レシピを考えるときに大切にしていることは何ですか?
若菜 手に入りやすい食材で、気負わずに作れるということを大切にしています。包丁を使うのが得意でない方や、長時間キッチンに立つのが難しい方でも「これなら作れそう」と思ってもらえるように、料理のハードルを下げることをコンセプトにしています。
ご病気があって料理をするのが難しいという方から「包丁を使わなかったり、火を使わないレシピもあるので作ることができました」というお便りをいただいたときは、とても嬉しかったです。
麗子 料理は毎日のことなので、気負わずできるといいですよね。私は最近、食品ロスについても気になるのですが、料理をするとき、気をつけていることはありますか?
若菜 私は日頃から、食材をすべて使い切ることを意識しています。例えば、大根1本に対しても、煮付けや鍋、漬物などさまざまなレシピがあれば、最後まで飽きずに食べられますよね。そうすれば食品ロスを生むこともありません。
また、食材を冷凍して保存するのも、食品ロスの削減に効果的です。サラダなどに少量使ったパプリカや人参なども、残りを切って冷凍しておくと、炒め物などをする際にそのまま入れることができて便利に使い切ることができます。
冷凍保存には小松菜も適していて、アクが少なく下ゆでが不要なので、生のまま冷凍しておけば、みそ汁やスープなどの料理に簡単に活用できるんですよ。
麗子 冷凍保存を活用すれば料理の幅も広がりそうですね!
野菜の皮まで丸ごと使って美味しく食品ロス対策
麗子 食品ロス対策にもなるおすすめレシピはありますか?
若菜 寒い季節におすすめしたいのが、大根の皮までまるごと使った『豚バラ大根のうま塩ミルフィーユ鍋(レシピ1)』です。材料は大根と豚肉と調味料だけ。しかも、大根を皮ごと薄くスライスするだけで、手軽に作ることができます。
大根のもうひとつのおすすめレシピは、皮ごと切って漬けダレにつけておくだけの『ぽりぽり大根のごまだれ漬け(レシピ2)』です。塩もみもいらないという簡単なレシピで、お酢が入っていて日持ちします。野菜の皮にはうまみが詰まっているので、大根やジャガイモなどは皮ごといただくのもおすすめです。
同じように、ブロッコリーの茎も浅漬けにすると美味しいんですよ。『やみつきポリポリめんつゆごま油漬け(レシピ3)』は、ブロッコリーの茎の内側の柔らかい部分を薄くスライスしてたれに漬けておくだけ。捨てられることの多いブロッコリーの茎も、こうして食べれば食品ロスの削減につながります。
麗子 どれも簡単にできそうですね!早速作ってみたくなりました。
買い物前の『在庫確認』や家庭菜園も
麗子 食品ロスを減らすために、料理以外で気をつけたいポイントはありますか?
若菜 基本的なことですが、買い物に行く前に冷蔵庫・冷凍庫の中の食品をチェックしておくことです。そうすれば、食材の買いすぎを防ぐことができます。食品ロスをなくすには、必要なものを適量だけ買うことが大切。そのためには買い物前の『在庫確認』が欠かせないです。
麗子 確かに!基本的なことですが重要ですよね。ほかにも、食品ロスを減らすためにおすすめのアクションがあれば教えてください。
若菜 我が家では、家庭菜園でシソを育てています。シソは生命力が強くて、肥料などを与えなくても、毎年暖かくなると芽吹いてたくさんの葉をつけるんですよ。
家庭菜園があれば、必要な量だけを収穫して新鮮なまま食べることができますし、植物が育つときにはCO2を吸収しますよね。家庭菜園は、家計にとっても環境にとってもいいことづくめではないでしょうか。
麗子 家庭菜園、ぜひやってみたいです。食材の買い物から料理、家庭菜園など、食品ロス対策のために工夫できることはたくさんあるのですね!早速今日の買い物と夕飯づくりから始めてみます!
『ゼロカーボンアクション30』でも、『食事を食べ残さない』『食材の買い物や保存等での食品ロス削減の工夫』『旬の食材、地元の食材でつくった菜食を取り入れた健康な食生活』『自宅でコンポスト』などの方法を紹介しています。ぜひチェックしてください。
食品ロス対策にもなる若菜さんのレシピ
手軽にできて食品ロス対策にもなる若菜さんのレシピを3つご紹介します。ぜひ、皆さんも作ってみてください。そのほかにも若菜さんのブログ『つくりおき食堂(外部サイトへリンク)』でさまざまな料理を紹介しています。
大根は皮付きのまま!『豚バラ大根のうま塩ミルフィーユ鍋』
材料
大根 皮ごと1/2本(600g)
豚バラ肉 10枚(300g)
◎水 400ml
<自家製うま塩だれ>
◎顆粒状鶏がらスープのもと 大さじ1
◎めんつゆ2倍濃縮 大さじ1.5
◎塩 小さじ1/2
◎ごま油 小さじ1
※めんつゆは3倍濃縮の場合は大さじ1、4倍のときは小さじ2、ストレートのときは大さじ3入れてください。
作り方
- 大根はよく水で洗い汚れをおとし、皮ごと2ミリ幅に切る。
- 豚バラ肉は4等分に切る。
- 大根の上に豚バラ肉をのせ、大根、豚バラ肉を交互に鍋に入れる。
- 容器に◎の調味料をまぜ、鍋に入れる。
- フタをして中火で20分ほど煮て、豚肉と大根に火が通ったらできあがり。
皮ごとOK!切って漬けるだけ!『ぽりぽり大根のごまだれ漬け』
材料
大根 1/3本(330g)
すりごま 大さじ2
酢 大さじ2
しょうゆ 大さじ2
砂糖 大さじ1と1/2
ごま油 大さじ1
作り方
- 大根1/3本はよく水で洗い、皮ごと5ミリの厚さに切る。
- 5ミリ幅に細長く切り、ポリ袋に入れる。
- ポリ袋にすべての調味料を入れ、できあがり。
もうブロッコリーの茎は余らせない!『やみつきポリポリめんつゆごま油漬け』
材料
ブロッコリーの茎 1本
めんつゆ2倍濃縮 カップ1/2(100ml)
ごま油 大さじ1
酢 大さじ1
作り方
- ブロッコリーの茎を切り、外側の硬い部分を包丁で切り落とす。
- うすい短冊形に切る。
- 器に入れ、めんつゆ2倍濃縮をひたひたになるまで入れ、ごま油と酢、各大さじ1を入れできあがり。
出典:環境省 みんなでおうち快適化チャレンジ
(https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/kaiteki/topics/2022_05.html)
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