「ネイチャーポジティブは地域から始めるべき」日本自然保護協会の提言

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自然保護団体として1951年から70年以上活動を続けてきた日本自然保護協会。生物多様性の危機が世界中で加速する中、世界の動きと連動しながらネイチャーポジティブへ向けた取り組みに力を入れる。同協会の道家 哲平氏に、生物多様性を巡る世界の動きや今後企業に求められることなどについて聞いた。

生物多様性の損失に高まる危機感

日本自然保護協会は会員組織の自然保護団体として創設から70年以上の歴史を持ち、歴史的視点と科学的視点に立った自然保護の活動を進めてきた。自然や生態系に関する調査・研究をはじめ、自然への配慮に欠けた公共事業や開発事業に対する政策提言、自然を守るための仕組みや法律づくり、人材育成という面での自然観察指導員養成など、多岐にわたった取り組みを行う。

また、同協会は国際自然保護連合(IUCN)の日本委員会の事務局を担う。道家氏は、「日本のことだけを考えていても日本の自然は守れない」と話す。国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)は環境省・世界自然保護基金ジャパンなど約20団体から構成され、道家氏はその副会長兼事務局長を務める。

尾瀬の保全に動く団体が発展し、日本自然保護協会に発展したという
尾瀬の保全に動く団体が発展し、日本自然保護協会に発展したという

「世界の動きと連動しながら日本の自然を守っていくために、他組織と連携・ 共同しなければできない活動は数多くあり、そうした協働を進めるための調整をしています」

気候変動と並び、生物多様性への世界の関心は急速に高まっている。

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