NEDO、CN型廃棄物処理システム構築へ 予算445億円

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新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、グリーンイノベーション基金事業の一環として、「廃棄物・資源循環分野におけるカーボンニュートラル実現」プロジェクト(予算総額445億円)に着手した。

国は、廃棄物の焼却や埋め立て処分によるCO2やメタンなどの大気放出量を最小化し、廃棄物中の炭素を安定的・効率的に回収して温室効果ガス(GHG)排出量実質ゼロを目指し、新たな技術開発を進めている。

また、バイオマス由来の炭素を資源として産業に循環・供給する「カーボンニュートラル型炭素循環システム」実現のための開発・実証を行い、社会実装モデルの創出を目指す。

廃棄物の焼却・原燃料利用に伴うCO<sub>2</sub>排出の内訳
廃棄物の焼却・原燃料利用に伴うCO2排出の内訳
「廃棄物・資源循環分野における2050年温室効果ガス排出実質ゼロに向けた中長期シナリオ(案)」資料1(2021年8月5日)(出所:環境省 環境再生・資源循環局)

総額2兆円基金で社会実装を目指す

日本政府は2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、2050年までにGHGの排出量を全体としてゼロにする目標を掲げた。この目標は従来の政府方針を大幅に前倒しするものであり、実現するにはエネルギー・産業部門の構造転換や大胆な投資によるイノベーションなど現行の取り組みを大きく加速させる必要がある。

このため、経済産業省はNEDOに総額2兆円の基金を造成し、官民で野心的かつ具体的な目標を共有した上で、これに経営課題として取り組む企業などを研究開発・実証から社会実装まで10年間継続して支援するグリーンイノベーション基金事業(以下、GI基金事業)を立ち上げた。

GI基金事業はグリーン成長戦略で実行計画を策定している重点分野を支援対象としている。また、令和4年度第2次補正予算により3000億円が積み増しされており、令和5年度当初予算により4564億円が積み増しされた。

次ページへ→廃棄物由来のGHGをゼロ化へ

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