琉球大発スタートアップ、事業による生物多様性へのインパクトを可視化

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最先端のデータ解析を通し、企業活動における生物多様性へのインパクトを可視化、その緩和策を提案する「シンク・ネイチャー」。その正体は、生態学のフィールドワーカーとデータサイエンティストが立ち上げた琉球大学の研究室発のグリーンテック・スタートアップだ。同社発足の背景や今後の展望について、代表取締役の久保田 康裕氏に聞く。

基礎研究の成果を社会に実装

昨今、「生物多様性」「ネイチャーポジティブ」といった言葉を耳にする機会が増えた。研究者として環境保全や生物多様性に長年対峙し、琉球大学で教壇に立ちながら「シンク・ネイチャー」の代表を務める久保田氏は「自然を壊すのは簡単ですが、それを再生するのは簡単ではありません」と語る。

同社は生態学の分野で生物多様性の研究をしてきた科学者が設立したスタートアップ。また、同氏は世界中の森林を訪れフィールドワークを行い、調査に行く先々で豊かな自然が失われていく様を最前線で見つめてきた。基礎研究を基に「いかに自然環境を守るか」という応用的な論文も書いてきたが、そうした論文は行政の人間やビジネスパーソンには読まれず、想いが社会に届く可能性は低い。

「それならば研究の成果を自分たちで社会に届け、社会実装までやろうと立ち上げたのが『シンク・ネイチャー』です」

同社設立の2019年は、気候変動対策で気候系のテック企業が多数立ち上がっていた時期。一方で生物多様性に関する動きは目立たず、「お金にならないという反応ばかりでした」と同氏。

しかし、90年代の地球サミットで双子の条約といわれた「気候変動枠組み条約」と「生物多様性条約」。同氏は「生物多様性にも流れがくる」と予想した。

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