MaaS・CASE時代に考えるモビリティのあり方
EVへのシフトが世界的な潮流となるなか、自動車業界では『CASE(コネクティッド・自動化・シェアリグ・電動化)』と呼ばれる新しい領域での技術革新が進む。次世代の交通サービス『MaaS』やエネルギーマネジメント、V2X…。MaaS・CASE時代の新たなサービスやモビリティの在り方について、経済産業省ITS・自動走行推進室長の福永 茂和氏に聞いた。
単なる移動から、移動+サービスへ
100年に1度ともいわれる自動車業界の変革を象徴するキーワードとして注目される『CASE』。
福永氏は「自動車をめぐる動きが激しくなっており、そのなかでもポイントとなるいくつかの変化があります」と話す。そのひとつが『〈所有〉から〈使用〉へ』という車の使い方の変化。時間貸しのカーシェアリングやオンデマンド交通といった新たなサービスが誕生しており、今後拡大していく動きとなっている。
「移動そのものも、『単なる移動』から、移動とサービスをかけ合わせるような動きが起こっています」
経産省・国交省では、2019年度から、先駆的に新しいモビリティサービスの社会実装に挑戦する地域を支援する『スマートモビリティチャレンジ』を実施している。たとえば、三重県では6町が連携し、遠隔診療車を活用した『オンデマンド医療MaaS』に挑戦。また、北海道帯広では、百貨店とバス会社が連携し、バス後方を改装したマルシェバスを走らせ、路線バスの始発地点と終着地点で物販するという、移動販売サービスに取り組んでいる。
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