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清水建設、ブラウン管をリサイクル、放射線を遮断するコンクリートを開発

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清水建設は、国内で大量発生が予想される廃ブラウン管のリサイクルを目的に、鉛が含有される廃ブラウン管ガラスを骨材とする放射線遮蔽コンクリートを開発したことを発表した。同製品の放射線の遮蔽性能は、厚さ50cmの場合、同厚の普通コンクリートの2倍、放射線の透過率は1%以下になる。

テレビ放送の地上デジタル化に伴い、アナログテレビ1800万台分、23万トンもの廃ブラウン管の発生が予想される一方、ブラウン管のガラスには放射線遮蔽を目的に鉛成分が最大25%程度含まれており、再利用や廃棄処分が難しいことから、効率的なリサイクル方法の確立が求められている。

こうしたなか、同社は鉛の放射線遮蔽性能に着目し、新たな材料の開発提案に取り組んでいた物質・材料研究機構と原子力研究バックエンド推進センターからアイデア提供を受け、廃ブラウン管ガラスの破砕材(ガラスカレット)をコンクリート骨材に再利用する技術開発に取り組んできた。

コンクリートの骨材は一般に、粗骨材(砂利)、細骨材(砂)および混和材(粉体)から構成され、廃ブラウン管ガラスを破砕する際には、粒度を調整してそれぞれの代替骨材となるガラスカレットを製造する。

例えば、圧縮強度18N//mm2で、放射線透過率が厚さ50cmで1%以下になる放射線遮蔽コンクリート1m3を製造する場合、粗骨材、細骨材、混和材に代替するカレットをそれぞれ800kg、600kg、100kg、計1.5トン(120台分のテレビに相当)混入する。

今回開発されたコンクリートの放射線遮蔽性能試験は、民間の研究機関に委託して実施。また、同コンクリートの環境性能を確認するために、JISの試験法(K0058)にのっとり鉛溶出試験を実施、溶出量が土壌汚染対策法の鉛基準値(0.01mg/l)以下になることを確認している。

放射線遮蔽コンクリートは、様々な用途での活用が想定され、例えば、セシウム汚染土壌の貯蔵容器や貯蔵施設の放射線遮蔽壁などに特に有効と考えられている。なお、現時点では、建築基準法の制約があることから建築構造物への展開は想定していない。

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