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2020年のスマートハウス市場、世界が4.4倍、国内が2.8倍に拡大

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2020年のスマートハウス関連市場は、世界市場が2011年比441%の11兆9431億円、国内市場が同比279%の3兆4755億円となる見通し。総合マーケティング会社の富士経済は、東日本大震災による電力需給問題を受けて新たな局面に入った「スマートハウス」の世界市場を調査した結果を発表した。

スマートハウスとは、太陽光発電、風力発電などの再生可能エネルギーの増加や、EV(電気自動車)・PHV(プラグインハイブリッド車)の普及を視野に入れ、ICT(情報通信技術)を活用してエネルギー利用の最適化を図った住宅のことをいう。

2011年のスマートハウス関連市場は、世界全体で2兆7073億円(前年比118.7%)、このうち、国内市場は1兆2443億円(同116.3%)となる見込み。海外では再生可能エネルギー導入促進や電力網強化、停電減少を目的としてスマートグリッドの導入が進められているケースがあり、その一環としてスマートハウス化も取り組まれている。

一方、国内市場は、3.11を境に市場環境が一変した。電力需給逼迫や計画停電を受けて、エネルギーの自律分散や地産地消、また、節電やピークシフトなどのエネルギーマネジメントが注目を集め、住宅単体で“創エネ”“蓄エネ”“省エネ”を実現するスマートハウスへの関心も高まっている。多種多様な事業者がスマートハウス関連市場へ参入、もしくは参入を模索しており、また、家庭用定置型リチウムイオン電池をはじめ、ハウスメーカーやマンションデベロッパによるスマートハウス商品が前倒しで販売を開始している。国内において本格的にスマートハウス関連市場が立ち上がった2011年は、“スマートハウス元年”といった様相を呈している。

国内市場で2011年に規模が最も大きいのはスマート家電(5954億円)で、市場全体のおよそ半数を占める。次いで、住宅用太陽光発電システム(3300億円)、家庭用ヒートポンプ給湯器(1301億円)となっている。中長期的にはスマート家電とHEMS(HomeEnergyManagementSystem)を接続し見える化や自動制御を更に進展させることで、効果的なエネルギーマネジメントの実現が期待される。

2020年のスマートハウス関連国内市場は、新築戸建住宅を中心にスマートハウス化が進展する見通し。大幅な成長が予測される品目として、電力スマートメーター、スマートタップ、家庭用定置型リチウムイオン電池などをあげる。2020年市場は、電力スマートメーター市場が1800億円(2011年比1956.5%)、スマートタップが11億円(同比1100.0%)、家庭用定置型リチウムイオン電池が134億円(同比788.2%)となる見込み。いずれも2011年時点では普及期に入る前の段階にあるが、スマートハウスの構成上重要な品目となっている。また、また、V2G(VehicletoGrid)/V2H(VehicletoHome)や直流給電システム、DR(DemandResponse)なども本格化し、住宅自体の在り方も変わっていくとみている。

国内の注目市場として、HEMS、エネルギーモニタ、家庭向け省エネ支援サービスをあげる。HEMSは、家電や住設機器を宅内のICTネットワークにつなぎ、宅内エネルギーの自動制御を行うシステムで、2020年の国内市場は16億円(同比355.6%)となる見通し。2015年まで年率20%以上の高成長を遂げていくと予測する。HEMSコントローラと家電の接続は、有線からZigBeeなど無線へシフトしていくとみている。

エネルギーモニタは、電力の見える化を行う機器で、太陽光発電システム・燃料電池システム・給湯器などに付属するリモコン、及び、宅内エネルギー見える化支援ツールを対象とした。2020年の国内市場は295億円(2011年比144.6%)となる見込み。エネルギーマネジメントへの関心が一気に高まった2011年は、前年比127.5%の204億円が見込まれる。太陽光発電システムや燃料電池システム導入補助金制度等が市場拡大に寄与している。これらのシステムでは、機器ごとに通信規格が異なっているため、通信規格の統一、及び、情報を一括して表示できる汎用型のエネルギーモニタの開発が利用者の利便性向上に繋がると指摘する。

家庭向け省エネ支援サービスは、HEMSやエネルギーモニタの利用者に省エネを促すコンテンツサービスで、2020年の国内市場は1億円(2013年比500.0%)となる見込み。2012年~2013年に市場が立ち上がり、2015年には利用件数10万件、利用額6000万円、2020年には同20万件、同1億円になると予測する。一方、収益性を確保するには、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の様な参加型コンテンツの拡充や、国内クレジット制度(国内排出削減量認証制度)、ポイント制度の導入など、利用者が能動的に参加しやすい仕組みが必要だとしている。

本調査では、スマートハウスを構成する関連システム/サービスとして「創エネ領域」「蓄エネ領域」「CO2削減領域」「省エネ領域」「通信・計測」の5領域計22品目について、各市場の現状を分析し今後を予測した。

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