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震災を受け、2020年度住宅用蓄電池市場は10年比310倍に拡大

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富士経済は、5月から9月にかけて、東日本大震災後に大きく変化した国内の住宅のエネルギー需要動向調査を行った結果を発表した。本調査では、需要家の争奪戦が繰り広げられている「オール電化住宅」と「ウィズガス住宅」の競合状況、創エネ・蓄エネ機器の普及状況、住宅向けのエネルギー機器の市場動向について調査を行った。

これによると、住宅用蓄電池市場は、2010年度が65件、2011年度見込が前年度比13.1倍となる850件で、2020年度は10年度比310倍の20120件になる見通し。また、オール電化住宅は、2011年度が年間50.1万戸(前年度より5万戸下回る)で、累計485.5万戸(普及率9.7%)に、2020年度は年間61.8万戸で、累計981.5万戸となり、普及率は19.6%で、住宅5戸に1戸が電化されると予測する。

創エネ・蓄エネ機器別の普及動向では、住宅向け太陽光発電は、2010年度は余剰電力買取制度の開始により2009年度の14.3万件から21.8万件(前年比52.4%増)と大きく拡大。震災以降、唯一の自立運転が可能な創エネルギー機器として需要が増加しており、2011年度も市場の拡大が見込まれており、今後も補助金や余剰電力買取等の制度の継続により、安定した市場拡大が予測される。2011年度見込は25.3万件で、2020年度は69.1万件になると予測する。

また、2010年度時点で太陽光発電を設置している住宅90.7万戸の内、オール電化を採用している住宅は約61.5%の55.8万戸となった。余剰電力買取制度の開始以降、太陽光発電を単体設置する事例が増加、また、震災後はその割合が増加しており、2011年度以降のセット割合はさらに下がるとみている。

ガス体(都市ガス・LPガス等)事業者がオール電化対抗の切り札と位置付けてきたエネファーム(家庭用燃料電池)は、震災後に受注が急増。2010年度の設置台数は7400台、2011年度見込は14600台で、前年度から倍増する見込み。新機種投入と量産化によるコストダウンの進展により、今後も順調な市場成長が見込まれており、2020年度は60万台になると予測する。また、エコウィル(家庭用ガスコジェネ)、エネファームなどに加えて太陽光発電を設置したW発電住宅は、2010年度累計で10450戸となった。

住宅用蓄電池は、停電時も電気が使用できるため、震災により需要が急増した。これを受けて、ハウスメーカーと蓄電池メーカーが連携し、住宅向け商品として蓄電池の展開を開始しており、市場の成長が見込まれる。2010年度、2011年度は、安価な鉛蓄電池の採用率が高かったが、2012年度以降はリチウムイオン電池が住宅用蓄電池市場を牽引すると予測する。住宅形態別でみると、新築戸建物件が中心となるとみている。ハウスメーカーは他社との差別化ポイントとして住宅用蓄電池をラインアップに加えている。

「オール電化住宅」と「ウィズガス住宅」の競合では、ガス会社はオール電化住宅に押される形で苦境に立たされていたが、震災後、電力会社はオール電化住宅の広告宣伝活動を全面的に自粛、ガス会社は、エネファームの営業などにより、ガスから電力への離脱も徐々に鈍化し、震災を契機にその傾向が顕著になっている。

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