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風力発電市場、2020年には約4千億円に拡大の見通し

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矢野経済研究所は、国内風力発電システム市場および風力発電による売電市場に関する調査を実施した結果を発表した。

国内風力発電システム市場規模は、2015年度が約1290億円、2020年度が約3880億円、風力発電による売電市場規模は、2015年度が約1380億円、2020年度が約4140億円と伸長する見通し。洋上風力発電の導入拡大カーブに着目した成長シナリオ(高位予測)をもとに予測した。

日本の風力発電産業はここ数年厳しい状況が続いていたが、再生可能エネルギー固定買取法案の国会での成立を受け、2012年度以降は、1.適切な固定価格買取制度への移行、2.電力系統への連系制約の緩和または撤廃、3.各種規制緩和等による市場機能の正常化、が着実な市場拡大を促すものと予想する。

2010年度の国内風力発電システム市場規模は、新規導入(運転開始)ベースで、ほぼ横ばいの約738億円(前年度比1.2%増)となる見込み。再生可能エネルギーの固定価格買取制度への移行に伴い、助成制度の中止等の影響を受け、急速に拡大する世界市場と比較し軟調な推移となっている。

一方、風力発電による売電市場は、風力発電システムの累積導入量の増加に伴って堅調に拡大を続けている。しかし、2010年度の風力発電による発電量は4143GWhで、2003年度比で約4.2倍に増加しているのに対して、売電市場は約3.5倍の約414億円に留まっている点に注目する。これは売電価格(「RPS相当量+電気」の取引価格)の低下に起因するものであり、固定価格買取制度下における買取条件が今後の売電事業の採算性を握るカギとなると指摘する。

2007年度以降の国内風力発電システムは2006年度実績を下回る状況が続いている。2007年の建築基準法改正、建設費補助の縮小・中止、固定価格買取制度への移行までの助成措置の空白期間がマイナス要因となり、国内市場はここ数年足踏み状態となっている。風車メーカーには受注キャンセルが発生している状況であり、また、1.金融危機による世界的な需要減退、2.中国風車メーカーの台頭、3.ユーロ高の解消等によって風車の本体価格は下落しているもの、と推測。メーカー各社を取り巻く市場環境は厳しく、2011~2013年度は、一時的に市場は低迷するとみている。

今回、市場予測に用いた洋上風力発電の成長シナリオは、国を挙げて大規模な洋上風力発電プロジェクトを推進するパターンである。政府または国土交通省主導で漁業関係者等との調整が進められ、且つ洋上風力発電の買取価格が陸上の2倍程度である条件を想定した。この成長シナリオでは固定価格買取制度移行後3年間のインセンティブが働き、2015年度に急拡大すると想定している。このほかにも成長シナリオは想定されるとしている。

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