> > 日立、次世代火力発電向け、高効率実現のシフト触媒を開発

日立、次世代火力発電向け、高効率実現のシフト触媒を開発

記事を保存

日立製作所は、CO2回収機能付石炭ガス化複合発電(CCS-IGCC)において、発電の高効率化を実現する低温作動型シフト触媒を開発したと発表した。

CCS-IGCCシステムでは、蒸気タービンへ供給する水蒸気の一部を、CO2を回収する際に使用している。そのため、CO2を回収する分だけ蒸気タービンへ供給する水蒸気量が減り、発電効率が低下するという傾向があった。

今回開発した技術では、CO2回収に伴う水蒸気使用量を従来よりも3分の1に低減することができ、これにより蒸気タービンでの発電量を増やすことで、発電効率の向上を実現した。

シフト触媒は、COを主成分とする石炭ガス化ガス(石炭ガス)を水蒸気と反応させ、CO2に転換するシフト反応(CO+H2O⇔CO2+H2)のプロセスで使用されている。従来のシフト触媒は、低温域での反応速度が小さく、反応を促進させるためには使用温度を上げる必要があった。

シフト反応は、高温になるほどCOのCO2への理論転化率が低くなるため、理論転化率を高める目的で水蒸気の添加量を増やしていた。この結果、蒸気タービンで使用できる水蒸気量が減り、発電効率の低下につながっていた。

同社は、石炭ガスから化学製品の原料となる水素を製造する際に使用される低温作動型シフト触媒の開発を行ってきており、今回、低温域での反応速度が大きく、少ない水蒸気量でより理論転化率に近いCO転化率を得ることができるシフト触媒を開発した。この技術をCCS-IGCCに用いることで、前述の成果を実験室において確認した。今後、実証試験を行い、実用化に向けた研究開発を進めていく。

同社は、これまでも、カナダやドイツ等においてCCSの実証試験に参画しているほか、CCS-IGCC用ガスタービン燃焼器で、窒素などの希釈剤を用いずに窒素酸化物の発生を抑制する石炭ガスの燃焼技術等の要素研究を行っている。

CCS-IGCCシステムは、石炭をガス化し、さらにガス中に含まれる一酸化炭素(CO)を水蒸気と反応させて水素とCO2に転換し、CO2を分離・回収することで、水素を主成分とする燃料に転換。その燃料を用いて、まずガスタービンで発電し、さらにガスタービンとガス化炉の排熱で発生させた水蒸気を用いて蒸気タービンで発電することで、CO2排出を大幅に抑制しながら高効率な発電を行うシステム。

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.